電子調達編-(四)電子入札--3



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-目次-
【1】指名競争入札の手順、 【2】模擬体験システム、 【3】見積内訳書の作成(PDFデータの流用)、 【4】保存データの閲覧方法

【1】指名競争入札の手順

入札の方式には、一般競争入札、指名競争入札、随意契約、公募型指名競争入札方式、公募型プロポーザル方式などがありますが、 以下では、指名競争入札について大まかな手順を説明します。

手続段階手順

指名通知書を送った旨の電子メールが届けられる
    ↓
入 札 書
提出以前
指名通知書を表示して、指示内容を確認する
    ↓
受領確認書を提出する(指名通知書を受領した旨を送信する。)(作業一端終了、ログアウト)

    
見積内訳書(電子ファイル)の作成(※ この問題点については後記します。)、
入札金額の決定
    
入 札 書
提出以降
(見積訳書を添付して)入札書を提出する(データを送信する)
    ↓
入札書受付票を表示して、発注機関が受け付けたことを確認する。(作業一端終了、ログアウト)

    

後日、入札締切通知書を表示して確認する。(作業一端終了、ログアウト)

    
※ 開札日時は指定されていますが、この日時に待機する必要はありません。
(この点が書面による入札方式と異なる点です。)
    ↓

首尾よく落札できたら、落札者決定通知書を表示して確認する。(作業一端終了、ログアウト)

    
「4.落札後にすべきこと」に進む

注:上記のうちアンダーラインはシステムにログインして行う作業です。

システムにログインした後の画面の説明や操作方法の詳細は、各発注機関で用意しているマニュアルを参照して下さい。 発注機関毎に細かな相違はありますが、ほとんど共通の操作画面となっています。

なお、国土交通省のシステムでは、画面の操作説明をWEB上で参照できるようになっています。
こちらです。→電子入札システムWEB版チュートリアル(e-biscセンター)(電子入札施設管理センター)

また、岐阜県のマニュアルは比較的理解しやすいものになっています。
こちらです。→岐阜県市町村共同電子入札システム

【2】模擬体験システム

電子入札に慣れるには、実際に操作してみるのが一番です。このため、官公庁では、模擬サイトを用意しているところもあります。 (例えば、 富山県公共工事電子入札システム)
しかし、実際に練習できるのはその発注機関に利用者登録をした事業者に限られたり、ICカードやカードリーダーを必要とするなどの制約があります。

そこで、もっと手軽に体験できるものはないかと探してみたところ、ありました。リコーのサイトで体験できます。 このサイトでは、ICカードやカードリーダーをセットしなくても、「電子入札システム」が体験できます。 画面も石川県のものとほぼ同じです。何よりも助かるのは、操作画面毎にボタンを押してヘルプが表示されることです。 まず最初は、これで練習してみるとよいでしょう。

右をクリックしてみて下さい。電子入札体験(RICHO 建設CALS支援センター) 【3】見積内訳書の作成(PDFデータの流用)方法

受注者側にとって悩みのタネはこの作業でしょう。指名通知書の指示では、「内訳書を電子ファイルで提出すること」となっています。 そして、例えば石川県の「電子入札運用基準」において電子文書として許容されているものは「一太郎」「ワード」「エクセル」「PDF文書」です。
しかし、はじめから内訳書をワープロや表計算ソフトで作成するのでは手間がかかります。
(工事案件の内容如何によっては100枚を越える場合がありえます。このようなものを一から作成するのは現実的ではないでしょう。)

ところで、官公庁ではPDF文書で設計書を提供しているようです。
(指定したURLからダウンロードして、パスワードを入力して表示できるようになっています。)
そこで、このPDF文書の仕様書を流用できれば、作業の手間は大幅に削減できます。
これにはいくつかの方法が考えられますが、最も効率的な作業方法を考えてみます。

(1)まず、考えられる手段は、PDF文書のまま編集(文字や数値を入力)する方法です。
これには、有償のソフト(アドビアクロバット)が必要です。
(無償のアクロバットリーダーでは表示と印刷しかできません。)
この方法のデメリットは、まずソフト自体が高価であるし(約 60,000円ほど)、原稿を入力する点だけを考えれば、このソフトはそれほど操作性がよくありません。
(これよりも、使い慣れたワープロや表計算ソフトの方がよほど効率的に作業できます。)

(2)そこで、次に、考えられるのは、PDF文書をワープロや表計算のデータに変換する方法です。
このようなデータ変換ソフトとして、次が代表的なものですが、両者の比較をしてみました。

製品名 変換方式 結果
,いなりPDF to Data
(ソースネクスト)
(実売 約 2千円)
PDF文書をファイルに展開して、文字データをOCR処理 そのため、部分的に誤変換が生じる。
(枚数の少ない文書なら手作業で修正できる程度)
また、表計算データに変換した場合でも、数値データではなく文字データとして変換する。 そのため、表計算ソフトを立ち上げた上で、数値データに変換しなければならない。
但し、パスワード付きのPDF文書でも変換できる。
▲螢奪船謄ストPDF
(アンテナハウス)
(実売 約 8千円)
OCR処理ではなく、
文字コードをそのまま変換する
そのため、誤変換もなく、数値データもそのまま変換する(と思われる)。
(実験していないのであくまでも推測です。)
但し、パスワード付きのPDF文書は変換できない。
(パスワードを解除しておく必要がある)
参考:,鉢△糧羈單△両ι弊睫(アンテナハウス)、 △了醉僖譽檗璽(nikkeibp.jpの記事)

結論:以上より、最も作業効率のよい手順は、次のようになると思われます。
┌────────────────────────────────────────┐
│(1)アドビアクロバットでPDF文書を読み込む。                                   │
│                        ↓                                                      │
│(2)パスワードを解除して、文書を保存する。                                       │
│                        ↓                                                      │
│(3)リッチテキストPDFでデータ変換して、ワープロや表計算の文書として保存する。 │
│                        ↓                                                      │
│(4)使い慣れたワープロや表計算ソフトを立ち上げて、保存した文書を読み込む。       │
│                        ↓                                                      │
│(5)案件に応じた工事内訳データを入力して保存する。                               │
└────────────────────────────────────────┘
以上の結果は、アドビアクロバットとリッチテキストPDFが必要だということです。
(両者あわせて約6万円を超える出費となります。)

発注機関に対する要望:

以上、工事内訳書を提出する手段を長々と説明してきましたが、このような事態を避ける工夫ができないものでしょうか。 そもそも仕様書を提供するにしても、これをフォーム付きのPDF文書にしておけば、アクロバットリーダーでも入力可能です。 これをせずに、ただ「内訳書を電子データで提出せよ」というのでは、事業者(受注者)の負担が大きすぎます。 (しかも、入札書を提出する段階では落札できる保証は何もないのです。)
もっとも、発注側としては、それだと手間がかかりすぎるとの考えはあるでしょう。
しかし、受注者側の要した手間と費用は価格に転嫁されるのですから、入札価格の上昇要因を自ら作り出していると言われても 仕方がないことになるでしょう。この点、ぜひとも再考願いたいところです。
【4】保存データの閲覧方法

電子入札システムを操作中に入力送信したデータを後日再確認したい場合が生じた場合には、 操作中の画面上に表示された「保存」ボタンを押しておけば手元のパソコンでいつでも表示できます。
ところが、この場合に保存されたファイルはXML形式です。 したがって、このままワープロで開いても意味不明の文字まで(‥‥XMLのタグですが)表示されてしまいます。
そこで、この場合には「保存データ表示ツール」を使います。 このソフトをパソコンにインストールして、保存したファイルを開くと読みやすい画面で表示できます。
石川県では、このソフト本体と操作マニュアルを、ダウンロードできるようにしています。
こちらのページです。→電子入札マニュアル(石川県CALS/EC)




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