執務ノート総目次?>>
目次>>株式会社>>機関>>２ 株主総会(種類株主総会)
(1) 権限 † 
株主総会は、会社に関する一切の事項について決議をすることができるが、
取締役会設置会社においては、会社法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り決議をすることができる。(会§295)
(2) 招集手続の簡素化 †
ア 招集通知の発送期限 †
公開会社でない会社における株主総会(種類株主総会を含む。以下(2)、(4)及び(5)において同じ )の招集通知は、
書面による議決権の行使を認める場合を除き、
会日の1週間(取締役会設置会社でない場合において、これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに発すれば足りる。(会§299-1、第325)
イ招集地 †
原則として本店の所在地又はこれに隣接する地であることを要する旨の制限(旧商§233条参照)は、廃止された。
(3) 決議要件 †
ア 特殊決議 †
総株主の過半数という頭数要件が緩和され、
議決権を行使することができる株主の半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上であって、
当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもってする。(会§309-3)
イ 株主ごとの異なる取扱いに係る決議 †
公開会社でない会社における株主ごとに異なる取扱いを行う旨の定め(会社法第109-2)に係る定款の変更を行う株主総会の決議は、
総株主の半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上であって、
総株主の議決権の4分の3(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもってする。(会§309-4)
(4) 株主総会の議事録 †
出席した取締役その他の役員の氏名又は名称等を内容としなければならない。(施行規§72-3)
議長及び出席した取締役の署名又は記名押印の法律上の義務(旧商§244-3)は、廃止された。
ただし、株主総会の決議によって代表取締役(各自代表の取締役を含む)を定めた場合(会§349-1本文、第3)における
当該株主総会の議事録については、３の(2)のアの(ｲ)のｃのとおり、議長及び出席した取締役の記名押印を要する場合がある。
(5) 株主総会の決議を省略した場合の議事録の作成 †
株主総会の決議があったものとみなされる場合(会§319-1、325)についても、
決議があったものとみなされた事項の内容等を内容とする議事録を作成する。(施行規§72-4� �95)
この場合には、当該議事録をもって、登記の申請書に添付すべき当該場合に該当することを証する書面(商登§46-3)として取り扱って差し支えない。
(6) 種類株主総会 †
ア 決議事項 †
会社法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。(会§321)
会社法の規定により種類株主総会の決議を要するのは、次の場合である。
(ｱ) 会社が会§322-1各号に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるとき(会§322)
(ｲ) ある種類の株式の内容として、株主総会等において決議すべき事項について、当該決議のほか、種類株主総会の決議を必要とする旨の定めがある場合(会§323)
(ｳ) 種類株主総会において取締役又は監査役を選任する旨の定めがある場合(会§347)
(ｴ) ある種類の株式の内容として譲渡制限株式に係る事項の定めを設定する定款の変更をする場合(会§111-2)
(ｵ) ある種類の株式の内容として全部取得条項付種類株式に係る事項の定めを設定する定款の変更をする場合(会§111-2)
(ｶ) 譲渡制限株式を募集し、又は譲渡制限株式を目的とする新株予約権の募集をする場合(会§199-4、200-4、238-4、239-4)
(ｷ) 吸収合併消滅株式会社、新設合併消滅株式会社、株式交換完全子会社又は株式移転完全子会社において、その株主(譲渡制限株式の株主を除く )に交付される合併対価等が譲渡制限株式等である場合(会§783-3項、第804-3)
(ｸ) 吸収合併存続株式会社、吸収分割承継株式会社又は株式交換完全親株式会社において、合併対価等として当該会社の譲渡制限株式を交付する場合(会§795-4)
イ 決議要件(会§324) †
(ｱ) アの(ｲ)又は(ｳ)(監査役の解任を除く )の場合 普通決議 。
(ｲ) アの(ｱ)、(ｳ)(監査役の解任に限る 、(ｵ)、(ｶ)又は(ｸ)の場合 特別決議
(ｳ) アの(ｴ)又は(ｷ)の場合 特殊決議
![[shitumunote]](image/pukiwiki.png "[執務ノート]")
