写真撮影 † 
１ 身柄拘束中の被疑者への写真撮影→無令状で可能（§218-2）
２ それ以外の個人について写真撮影が認められるか。
Q1 写真撮影の法的性質(Q 任意処分か強制処分か)
→強制処分 (理)写真撮影は肖像権を侵害する。
Q2 では、明文にない強制処分として許容されるか。(強制処分なら§197に反しないか)
§197は新たな捜査方法を予定したものではない。
そこで
適正手続きの保障による人権侵害の危険防止という197条の趣旨に反しないなら、
明文に無い強制処分も許容される。
Q3 その要件は
→下記の基準による
�〃�疑の明白性 (現行犯ないし準現行犯的状況の存在)
�⊂攀鯤歔瓦良�要性、
�� 〃 緊急性
�せ１栃�法の相当性
公道上での写真撮影(ビデオ撮影) †
- Q 適法か。
これを認める明文がないため、「強制の処分」にあたらないか、
【任意処分と強制処分の区別】の論点展開。
↓規範をあてはめて、
- 写真・ビデオ撮影そのものは、個人のプライバシーを侵害するので「強制の処分」にあたる。
しかし、
公道上ではプライバシー保護の期待は減少しているので、この場合は、任意処分にあたる。
↓としても、
- 本件撮影は任意捜査の限界を超え違法ではないか、【任意捜査の限界】の論点展開。
↓規範をあてはめて、
- 必要性…現行犯又は準現行犯的状況、犯罪発生の高度の蓋然性の存在
緊急性…証拠を即座に保全しておく状況の存在
相当性…撮影手段について検討
※ここも、あくまで任意捜査の限界として処理。
ビデオ撮影 †
１ 犯罪が発生する相当高度の蓋然性
２ 証拠保全の手段・方法をとっておく必要性および緊急性
３ 撮影・録画が社会通念に照らして相当と認められる方法
麻酔分析の可否 †
嚥下物の採取 †
呼気採取 †
Q1 令状は必要か。
→令状による
(理)
呼気の採取は、身体の外表を検査する以上のものである。
したがって、強制処分である。
Q2 無令状の呼気採取は認められないか
→下記の厳格な要件下で許される (理)採血･強制採尿と比較し、人権侵害の度合いが低い。
その場合の要件は
�ー�然に排出された呼気の採取であり、
��意思の制圧、苦痛を与えていず、
�Ｉ�要性・緊急性が高いこと
Q3 いかなる令状によるか
→捜索・差押え令状による (理)呼気は体内で恒常的に機能するものではない。
採血 †
採血は身体への損傷を伴い、、健康状態に障害の危険があるから、強制処分である。
したがって、令状が必要である。
Q いかなる種類の令状が必要か。
→鑑定処分許可状による
(理)
採血には、専門的知識と経験を必要とするし、
身体の外表を見たり触れたりする検証に止まらない。
とすると、
このままでは直接強制はできない（172条、139条）
そこで
身体検査令状による身体検査を併用すべきである
なお、
無令状の例外は認められないが、体内から排出された血液は呼気採取に準じてよい
強制採尿(偽計による採尿) †
１適否
→許容される場合はある
(理)
身体に対する危険を伴い、被疑者に屈辱感を与える。
しかし
公益のために人格の尊厳をある程度犠牲にすることも法は予定している。
２ 要件
� “鏥浸�件の重大性
�◆〃�疑の存在
�� 当該証拠の重要性とその取得の必要性
�ぁ‥�当な代替手段の不存在
�グ綮嫖�がなすこと(生理的機能障害を引き起こすことを防ぐため)
３、いかなる令状が必要となるか。
→捜索・差押え令状による
(理)
尿は人体の一部ではない。
そこで、
本件処分は、証拠となる有体物の発見・占有取得を目的とする
ただし
身体検査の場合と同様の人権侵害の危険性がある。
したがって、
身体検査令状に関する§218-5を準用すべきである。
つまり
医師をして医学的に相当と認められる方法によって行わせることが令状の記載要件である
もっとも、
右の要請を満たしうるから、身体検査令状と鑑定処分許可状を両者を取得している場合も可能である
盗聴 †
Ｑ 任意処分か強制処分か
→強制処分の一種
(理)
プライバシーないし人格権の侵害であり、通信の秘密を侵す（21条）。
Ｑでは、かかる強制処分は、197条に反し、違法ではないか。
→§197の趣旨に反しない限り許される
(理)犯罪の密航性の状況の下、捜査の必要性がある。
要件
重大な権利侵害であることから、写真撮影より厳格になる
すなわち
�“蛤瓩僚殿臉�
��嫌疑の十分性
��証拠方法としての重大性と必要性ある場合に
�ぢ召亮蠱覆暴个觝て饑�などから
�タ燭砲笋爐鯑世覆い版Г瓩蕕譴訃豺腓妨造�
さらに、緊急事態ではないことから、盗聴には、検証許可令状が必要である。
(理)検証の意義からして、電話の傍受は検証の対象になりうるからである。
２、公開講座の録音
講座の公開性から、プライバシーの権利は放棄されている。
したがって、本処分は、任意捜査の一種である。
ただし、必要な限度で相当な場合のみ認められる
３、会話の一方当事者の承諾があるときの盗聴、または通話中の秘密録音は許されるか。
プライバシー・人格権の侵害の可能性はあるから、全く自由ではない
すなわち、
具体的事情から、他に漏れないことが合理的に期待されるべき会話かどうかによって判断する。
４脅迫電話の逆探知
現行犯であることに鑑み、正当防衛的な場合として、適法である
５秘密録音
録音の経緯、内容、目的、必要性、侵害される個人の法益と保護されるべき公共の利益との権衡等を考慮し、
具体的状況のもとで相当と認められる限度においてのみ許容される
![[shitumunote]](image/pukiwiki.png "[執務ノート]")
