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親告罪
1.私文書毀棄罪(§259,264)私は
2.外国国旗損壊罪(§92)
3.侮辱罪(§231,§232)部で
4.親族相盗
(直系血族・配偶者・同居の親族間以外の財産罪)
(但 強盗罪・賍物罪・毀棄罪を除く)
(§244-1,251,255)そっと
5.秘密漏泄罪(§133,135)密かに
6.親書開披罪(§134,135)開き
7.強制猥褻罪
(強制猥褻罪・準強制猥褻罪・未遂罪)
(§176,178,179,180)
8.略取誘拐罪
(未成年者拐取罪・猥褻結婚目的拐取罪・
拐取幇助罪・被拐取者収受罪・未遂罪)
(§224,225,227-1,3,228,224)
9.名誉棄損罪(§230)(§232)
10.器物損壊罪(§261)(§264)器を
11.親書隠匿罪(§263)(§264)隠れて
12.強姦罪
(強姦罪・準強姦罪・未遂罪)
(§177,178,179,180)
13.過失傷害罪(§209)


【国家の法益】 Edit

《国家の存立》〔内乱に関する罪〕(2章 77〜80)
〔外患に関する罪〕(3章 81・82、87・89)
《国家の作用》〔公務の執行を妨害する罪〕(5章 95〜96ノ3)・ 公務執行妨害罪(§95-1)
・ 職務強要罪 (§95-2)
・ 封印破棄罪 (§96)
・ 強制執行妨害罪(§96ノ2)
・ 競売等妨害罪 (§96ノ3-1)
・ 談合罪(§96ノ3-2)
〔逃走の罪〕(6章 97〜102)
〔犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪〕(7章 103〜105ノ2)
〔偽証の罪〕(20章 169〜171)
〔虚偽告訴の罪〕(21章 172・173)
〔汚職の罪〕(25章 193〜198) 職権乱用の罪
賄賂の罪
《外国》〔国交に関する罪〕(4章 92〜94)・ 外国国旗損壊罪 (§92)
・私戦予備・陰謀罪 (§93)
・中立命令違反罪 (§94)

一 公務の執行を妨害する罪(§95〜§96の3) Edit

公務執行妨害罪(§95-1) Edit

保護法益;公務の円滑な遂行

公務員が(適法な)職務を執行するに際し
公務員に対して
暴行・脅迫を加えたこと

「職務を執行するに当たり」→職務を執行するに際して
仝充造房更埣罎亮
⊃μ崖始直前の執務をなす者
職務と密接な関連を有する待機状態にある者も含む。
(理)
本条は公務員を特別に保護する規定ではなく、
公務の適正な執行を保護することをその趣旨とする。

Q 「職務(公務)」の意義
非権力的ないし私企業的公務を含むか
業務妨害罪の「業務」との関係

Q 公務の適法性

  • Q1 そもそも適法な公務であることを要するか
    →を要す(通説)
    (理)
    もとより
    明文では公務の適法性は要求していない。
    しかし、
    違法な公務を保護しても公務の適正な執行を害するとは言えない。


    Q2 適法性の要件(保護される公務の要件)

    ^貳姪・抽象的職務権限に属すること
    具体的職務権限に属すること
    K[Ь紊僚斗廚幣魴錙κ式を履践していること


    Q3 適法性の判断基準
    →裁判所が法令を解釈して客観的に判断する
    (理)
    人権保障の観点から、判断を恣意に陥らせない必要があるからである。
    また、
    →行為時の状況を基礎に判断する
    (理)
    適正な手続きを踏んで、行為時に適法であった行為は、
    公務の円滑な執行の観点からひとまず保護する必要性がある。

Q 適法性の錯誤(Q 違法な公務だと考えて、妨害した場合に故意が阻却されるか)
 
行為者が軽率にも公務が適法でないと思いこんで暴行・脅迫を加えた場合まで
公務が保護されないとするのは不当である。
そこで、
規範的構成要件要素は、どの程度の認識があれば故意があるといえるか。

一般人としての社会常識に照らして
通常知りうる範囲でその法的意味を認識していれば
反対動機が形成できる。
従って、
その程度の認識があれば、故意責任を問うことが可能である。

・「暴行」→公務員に向けられた不法な有形力の行使
・「脅迫」→恐怖心を起こさせる目的で、害悪を通知すること
(害悪の内容、性質、通知のいかんを問わず、
また、
それによって相手方が畏怖心を起こしたかどうかにかかわらない)

強制執行不正免脱罪(§96の2) Edit

   Q 保護法益は何か(国家的法益か個人的法益(債権保護)か)
   Q 本罪の成立範囲の限界

二 逃走罪(§97〜102) Edit

主体行為目的
単純逃走罪(97)既決・未決の囚人逃走(1)「囚人」
   〃困亮更圓砲茲詒鏐感惻
   勾留状により拘禁中の者
   4嫩衫叡崋
   は役場留置者
(2)「勾引状の執行を受けた者」
   仝引された未収監者
   勾引された証人
   B疂畩による被逮捕者
(3)「法令により拘禁された者」
   仝醜堡搬疂畆
   緊急逮捕者
   少年院・鑑別所の被収容者
   そ估国管理令の被収容者
   テ亡犯罪人引渡法の被拘禁者
   (1)(2)の該当者
   入院措置を受けた精神病者 ×
   救護院に入院中の児童   ×
加重逃走罪(98)既決・未決の囚人
勾引状の被執行者
拘禁場・械具の損壊
暴行・脅迫
通諜して逃走
被拘禁者奪取罪(99)−−被拘禁者を奪取
逃走援助罪(100)−−逃走を
容易にさせる
(器具の給与等)
被拘禁者を
逃走させる
目的
看守者逃走援助罪(101)被拘禁者を
看守・護送する者
拘禁者を
逃走させる

三 犯人蔵匿・証拠湮滅罪 Edit

吉反預匿罪 (§103) Edit

 保護法益;国の刑事司法作用の円滑な運用
・「蔵匿」:場所を提供して匿うこと
・「隠秘」:蔵匿以外の方法で、捜査機関による発見・逮捕を免れさせる全ての行為

◇ 客体(Q 「罰金以上の刑に該る罪を犯した者」は真犯人に限るか)
→真犯人に限る
(理)
条文が犯罪を「犯した」としている。
また
無実であるものを蔵匿することは違法性が低い。
 
◇故意
「罰金以上にあたる」(§103)ことは犯罪の成立にその認識は必要ない。
しかし、
罰金以上にあたる「罪を犯した者」(§103)であることへの認識は必要である。

「罰金以上にあたる罪を犯した者」であることは本罪の構成要件要素であるが、
前者についての認識を要求するのは素人的判断を越えるからである。
   
◇ 共犯関係にある者を蔵匿した犯人を処罰できるか

◇ 他人を教唆して自己を蔵匿させた犯人を処罰できるか。
→できない
(理)
本犯者は犯人蔵匿罪の主体とならない
これは、本犯者には適法行為の期待可能性がないからである。
そこで、
他人を罪責におとしめることに、期待可能性がないとは言えないとも考えうる。
しかし、
期待可能性があるとすることはできない。
 
他人を道具に使用したとしても、同様に期待可能性が乏しい

蕎攀鰤侈悩 (§104) Edit

「刑事被告事件」の意義

・犯人が他人を教唆して自己の刑事被告事件に関する証拠を湮滅させた場合
・犯人が共犯関係にある者の証拠を湮滅した場合

◇共犯者の刑事被告事件は「他人の刑事事件」にあたるか
→専ら共犯者のためにする意思で隠滅した証拠のみ該当する
(理)
「他人の」(§104)とされている理由は
被疑者、被告人には証拠を隠滅しないことに期待可能性がないからである。
とすると
すべて自己の刑事事件の証拠とするのは本条の趣旨に反する。
他方
自己の被告事件と関係ない証拠は他人の刑事事件の証拠である。
 
◇捜査段階における虚偽の証言
→不可罰
(理)
偽証罪は、宣誓をしたものに限って処罰する
とすると、
法は、宣誓をしないで虚偽の証言をしたものは処罰しない趣旨である。

型涜牡屬瞭知(§105) Edit

態様正犯の罪責共犯の罪責
1親族が他人を教唆し証拠湮滅(犯人蔵匿)させた
2他人が親族を教唆し証拠湮滅(犯人蔵匿)させた
3犯人が親族を教唆し証拠湮滅(犯人蔵匿)させた

Q 親族関係の錯誤は故意は阻却するか → しない
(理)
§105は、一身的処罰阻却事由である。
  ↓従って
親族関係は故意の内容ではない

四 偽証罪(§169) Edit

 保護法益;国の審判作用の適正な運用

・「虚偽」:証人の記憶に反すること(判例、主観説)
  (理)記憶に反することが陳述されると、
  それだけで審判作用が害される危険が発生する。

     :客観的真実に反すること(客観説)
  (批)何が真実かを判断するのは裁判所である。

◇犯人が教唆した場合に教唆犯が成立するか
 →成立する
 (理)もとより、
  本人は証人適格がないから§169の主体にならない。
  しかし
  本人よりも他人の証言の方が裁判所にとって信頼度が高いから、
  他人に偽証させるほうが、より国家の審判作用を害する可能性が高い。

五 虚偽告訴罪(§172) Edit

保護法益(第一次的)国家作用の適正な運用
(第二次的)個人の私生活の平穏
「虚偽」客観的真実に反すること

六 賄賂罪  Edit

主体職務に関し賄賂を
収受・要求・約束
請託を
受けて
不正
行為
処罰条件相手方の行為
(供与・申込・約束)
単純収賄罪(197-1前)公務員××贈賄罪
(198-1)
受託収賄罪(197-1後)
事前収賄罪(197の-2)将来の
公務員
予定者
公務員に就任
第三者供賄罪(197の2)公務員
(第三者に供与させ)
(要求・約束)
加重収賄罪(197の3-1,2)
事後収賄罪(197の3-3)元公務員
斡旋収賄罪(197の4)公務員
(斡旋の報酬として)
斡旋贈賄罪
(198-2)

単純収賄罪(§197-1前) Edit

  • 保護法益;職務の公正とこれに対する国民の信頼(信頼保護説)
    「職務に関し」一般的職務権限に属するものであること
    (但、職務密接関連行為の場合も含む)
    「賄賂」職務行為に対する対価としての不正な報酬
    「収受」賄賂を受け取ること
    「約束」賄賂の授受についての意思の合致
  • 「賄賂」とは
    →職務に関連する不正の報酬としての一切の利益
    (理)本罪の保護法益(職務の公正・社会への信頼)が害されるか否かの観点から判断する。

◆ 「職務」とは
→ 職務として行いうる抽象的な範囲にあればよく、職務と密接に関連する行為も含む。
(理)
本罪の趣旨は職務の公正と社会一般の信頼を保護する点にある。
とすれば、
公務員が法律上有する権限でなくても、本条の対象にする必要がある。

Q 一般的な職務権限の変更後、転職前の職務につき賄賂を収受した公務員の罪責

(1)事後収賄罪説
(批)
収受の当時には公務員であるから、事後収賄罪の要件を満たさない。
(公務員で「あった」という文言(§197の3-3)に反する)、
しかし
公務員が退職した場合は事後収賄として処罰される権衡を図る必要性がある。
 
そこで、
 
(2)通常の収賄罪(加重収賄罪)説。
(理)
公務員の転職は日常茶飯事であり、
特に当該職務を直前まで行っていた場合は、可罰性は高い

受託収賄罪(§197-1後) Edit

 保護法益;職務の公正とこれに対する国民の信頼(信頼保護説)
・「請託」:職務に関し一定の行為を行なうことの依頼
・「請託を受け」た:依頼を承諾した

贈賄罪(§198) Edit

 保護法益;職務の公正とこれに対する国民の信頼(信頼保護説)
・「供与」:相手方に利益を収受させること
・「申込み」:利益の提供を申し出て収受を促すこと
・「約束」:賄賂の供与に関し、収受者との間で意思が合致すること

Q 公務員が職務に関し他人を恐喝して金銭等を交付させた場合の罪責
  
1、公務員
 →恐喝罪と収賄罪の双方が成立する
 (理)恐喝罪のみが成立して、収賄罪は成立しないとする説があるが,
  両罪は保護法益を異にしており、
  恐喝罪の構成要件では国家法益の侵害について評価できない

2、被恐喝者(Q 贈賄罪(§198)が成立するか)
 →成立
 (理)畏怖しているとはいえ、未だ財物交付について任意性は認められる。

CF 職務行為に仮託して、自己の職務と全く関係のない事項について恐喝し財物を交付させた場合 →単なる恐喝罪




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Last-modified: 2010-11-27 (土) 00:43:48 (3796d)