(一) 定義 【273】 † 
ある者が必要的記載事項の全部または一部を空白にしたまま、
その空白として要件を後日取得者に補充させる意思で手形行為者として署名した証券
要件−署名 【274】
(二) 何が証券上に表章されているか 【277】 †
(三) 無効な手形との区別 †
白地手形は、手形要件の記載が欠けている点では無効手形と同じ｡
Q1 ではその区別は
(1)白地補充権の概念が不要とする説(坂井)
→権限ある者の署名さえあれば、無効手形ではない。
(理)
手形要件の補充に時間的順序は要求されないから、
手形要件は補充されなければ権利行使ができないだけである。
(2)白地補充権の有無によるとする説
Q2 では白地補充権はどのようにして成立するか 【276】
(主観説)(通説)
→署名者が補充権を与える意図で振出したか否かで区別する
(理)
白地手形の作成は法律行為であるから、
その成否は振出人の意思に求めるべきである。
(客観説)
(折衷説)(前田)
Ｑ 満期日が｢ 年 月 日｣と不動文字で印刷されているだけで具体的な記載がない場合
これは満期日の記載のない一覧払手形(§76-2)かそれとも白地手形か
Ｑ 白地引受された白地手形振出の可否 【275】
(四)有価証券性( 完成手形との比較) †
(1)権利移転面 【283】
(2)権利行使面 【284】
白地手形は要件を欠く手形であるから、そのままでは権利行使はできない。
従って、
白地のままの支払呈示では �ー蠏繕眄禅� → ×
�∈通骸圓良嫦拌� → ×
�Ａ無畍∧歔� → ×
�せ�効中断 → **
(理)
未完成手形のままで時効が進行する以上、
そのことの均衡上、時効の中断手段も認める必要がある。
(五) 白地補充権 †
→ 白地手形の白地部分を補充して完成手形とすることができる権利
１補充権の内容 【278】
２不当補充と署名者の責任
(1)手§10の適用範囲 【282】
善意・無重過失で不当補充後に手形を取得した者は
振出人に手形上の文言通りの責任を追及できる(§10)
Q 補充前の手形取得者にも適用があるか
→ 肯定
(理)
要保護性に代わりはない。
また、
手形債務の内容に関係がない事項について不当補充をなした場合にまで、
手形を無効とすべきでない。
(3)補充権の合意による消滅 【279】
(4)不当補充後の署名者の責任
３補充権行使の時期的制限
(1) 満期以外の要件を白地とする場合 【280】
(2) 満期を白地とする場合(補充権は時効消滅するか)【281】
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