#norelated
#region(目次)
#contents
#endregion
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#block
|CENTER:窃盗・強盗&BR;(36章)&BR;(235&BR;〜245)|・[[窃盗>#f38276f5]] (§235)|
|~|・不動産侵奪(235ノ2)|
|~|・[[強盗>#d26bb897]] (236-1)|
|~|・強盗利得  (236-2)|
|~|・強盗予備  (237)|
|~|・事後強盗  (238)|
|~|・昏睡強盗  (239)|
|~|・強盗傷人  (240)|
|~|・強盗殺人  (240)|
|~|・強盗強姦  (241)|
|~|・強盗強姦致死 (241)|
|~|・自己物の特則(242)|
|~|・未遂罪  (243)|
|~|・親族間の特例  (244)|
|~|・財物の特例  (245)|
#block(next)
|CENTER:詐欺・恐喝&BR;(37章)&BR;(246&BR;〜251)|・[[詐欺>#yacc79ab]]  (§246-1)|
|~|・詐欺利得  (246-2)|
|~|・電算機使用詐欺  (246の2)|
|~|・準詐欺   (248)(誘惑取財罪)|
|~|・恐喝      (249-1)|
|~|・恐喝利得  (249-1)|
|~|・未遂罪  (250)|
|~|・親族間の特例  (251→244)&BR;・自己物の特則(251→242)&BR;・財物の特例  (251→245)|
|CENTER:横領&BR;(38章)&BR;(252&BR;〜255)|・[[横領>#aadab333]](252)|
|~|・業務上横領(253)|
|~|・占有離脱物横領(254)|
|~|・親族間の特例  (255→244)|
|CENTER:背任&BR;(37章)&BR;(247)|・[[背任>#e198e252]](247)|
#block(next)
|CENTER:[[盗品等罪>#l532fff8]]&BR;(39章)&BR;(256&BR;〜257)|(256)|
|~|・親族間の特例  (257)|
|CENTER:[[毀棄・隠匿>#o2e9e60d]]&BR;(40章)&BR;(258&BR;〜264)|・公用文書毀棄(258)|
|~|・私用文書毀棄(259)|
|~|・建造物損壊(260前)|
|~|・建造物損壊致死(260後)|
|~|・器物損壊(261)|
|~|・自己物の特則(262)|
|~|・境界毀損(262の2)|
|~|・親書隠匿(263)|
|~|・親告罪(264)|
#block(end)

*一 総論 [#pcecb896]

** 財物の意義 [#wf21c23b]

|CENTER:Q (「財物」とは)|CENTER:(理)|
|‥典い汎瓜襪憩世襯┘優襯ーで&BR;∧理的管理可能なものに限る&BR;(物理的管理可能性説)|民§85は、物を有体物と定義する。→有体性説&BR;しかし&BR;電気などのエネルギーも盗用から保護する必要がある。&BR;そこで&BR;管理可能な物は財物とすることが考えられる。→管理可能性説&BR;しかしそれでは&BR;財物が「物」という観念から乖離しすぎる。|
~
|CENTER:具体例|「財物」に該当するか|h
| 電気|CENTER:○|
| 電気と同視し得るエネルギー|CENTER:○|
| 人の労働力・牛馬の牽引力|CENTER:×|
| 債権・無体財産権|CENTER:×|
| 情報|CENTER:×|

Q 禁制品(覚せい剤)も財物か(Q 私人による所有・占有が禁止されている以上、客体にはならないのではないか)
 →財物である
 (理)禁制品もその没収には一定の手続が必要である以上、
     法律上の没収手続によらなければ没収されないという意味で

** 保護法益は何か [#hacc13b9]

||CENTER:占有説|CENTER:本権説|CENTER:適法な占有説|
|(理)|      |      |財産罪は究極的には所有権を保護するものである。&BR;しかし&BR;現代の複雑な所有・占有関係の下では、&BR;本権を保護するために、適法な占有は保護する必要がある|
~
|>|CENTER:具体例|
|1|所有者が窃盗犯人から窃取された財物を取り戻した場合|
|2|第三者が窃盗犯人から窃取された財物を窃取した場合|
|3|賃貸借契約終了後、賃貸人が賃借人から賃貸物件を取り戻した場合|
|4|賃貸借期間中、賃貸人が賃借人から賃貸物件を取り戻した場合|
|5|禁制品の窃取|

Q 不正受配(不正受給)は詐欺罪となるか

** 不法領得の意思 [#i9fa9316]

     Q 領得罪の成立に、不法領得の意思が必要か
     →必要(通判)
	 (理)占有移転の意思があれば領得罪が成立するとすれば、
	 	  拾った物を警察に届けるのも占有離脱物横領になるおそれがある。
 		  だから
          どうしても不法領得の意思という内心(主観)的超過傾向を判断せざるを得ない。
     
     Q その内容は

(1)権利者を排除して,他人の物を自己の所有物として(所有者として振る舞う意思)
	     (理)使用窃盗を窃盗罪から排除するため
(2)権利者を排除して,物を経済的用法に従って利用・処分する意思(判例)
	     (理)窃盗罪と毀棄罪とを区別するため

具体例 (窃盗罪の成否)
     1 使用窃盗(後に返還する意思で一時他人の物を持ち出した場合)
         (不法領得の意思は一時使用の意思で足るか)
     2 毀棄・隠匿の意思で他人の物を持ち出した場合

Q 横領罪の場合

      1 「横領」とは
           領得行為説(通判)
           越権行為説(大塚)

      2 領得行為の内容は

不法領得の意思→委託の任務に反して,
                その物につき権限がないのに,
        	その物の経済的用法に従って,所有者でなければできないような処分をする意思

** 二項犯罪の問題点 [#ie82f2e7]

Q 「財産上の利益」とは

Q 処分行為の要否(二項犯罪の成立に処分行為が必要か)

□強盗利得罪(§236-2)の場合
     暴行・脅迫をもって
     財産上不法の利益を得
     又は他人をして得させること

Q1 被害者の処分行為を要するか
 →不要
 (理)一項強盗において処分行為は不要であるから、
     二項も同様に解すべき

Q2  本罪の成立範囲の限界(既遂時期)
〆銚△旅垰箸鯏分の間不可能にし、∋拱Г陵瑛修鯑世燭里汎瓜襪憩世襪海
(理)被害者の処分行為を要しないとする以上、利益が移転するか否かの判断は慎重にする必要がある

□ 詐欺利得罪(§246-2)の場合

Q2  二項詐欺の成立に処分行為が必要か

***(一) 無銭飲食 [#oaa893e1]
1、初めから無銭飲食の意図ある場合
    →一項詐欺が成立
    (理)注文した時点で挙動による欺罔行為がある。
     
2、途中で気づいて黙って逃げた場合
 →利益窃盗として、不可罰
 (理)注文時点では詐欺罪の故意に欠ける。
    また、逃げる行為は欺罔行為ではない。

3、後で払いますと言った場合
 → 詐欺利得罪
 (理)後で払うという行為自体が欺罔行為である。
    相手が債務の猶予の意思表示をすれば、本罪は既遂となる
 
4、忘れ物を取りに行ってくると言った場合
 処分意思の要否の問題
  → 明確な債務免除の意思表示は不要とすれば
    詐欺利得罪成立

***(二) キセル乗車が詐欺利得罪(§246-2)を構成するか。 [#l72e2734]

(1)乗務員の役務の提供が利益の移転とする説
    [理]キセル乗車の意図を気づけば入場させないから、
          入札係に乗車券を提示した点に欺罔行為を認める。

    (批)このように考えると途中下車した場合まで詐欺罪が既遂となる。
 
(2)被欺罔者、処分行為者とも出札員とする詐欺利得罪(§246-2)説
     出札口で清算すべきなのに正規の運賃の支払が済んでいるかのように装う点に
    欺罔行為がある。
    そして、
    改札係員は錯誤によって請求すべき運賃の支払いを請求できなくなるから、
    不作為による処分行為をなしている

    もっとも、出札係は請求すべき債務の存在すら知らないから、処分行為はないのではないか

   しかし

Q 処分意思の要否
  処分意思に基づく処分行為の存在は不可罰的な利益窃盗との区別のために必要である。
  しかし、
  そのような区別ができるならば、その限度で明確な債務免除の意思表示(処分行為)は不必要である。
  そこで、
   欺罔しなかったなら、相手方が必要な作為をすると認められる事情がある場合には、
   不作為による処分行為を認めてもよい。

***(三) 釣銭詐欺 [#h3f22cca]

Q 不作為による欺罔行為
→なしうる (告知義務があるのに、義務を果たさなかった場)(例 釣り銭詐欺)

|(1)|甲は乙が余分の釣銭を払おうとしているのをあらかじめ知っていながら、&BR;乙の錯誤を奇貨としてそのまま釣銭を受領した場合|
|(2)|甲は乙から余分の釣銭を受領して乙の面前で確認したところ、&BR;余計にあることに気がついたがそのまま黙って持ち去った場合。|
|(3)|甲が受領した釣銭が余計にあることに気がついたのは、&BR;乙の店を出てから1時間経過した後であった場合。|

** 法益の重畳的侵害・財産罪相互の関係 [#j3f0636b]

*** 1 法益の重畳的侵害 [#pfb8f979]

□ 同一被害者に対するもの

□ 第三者の法益を侵害するもの

Q盗取物を質に入れた場合(Q 不可罰的事後行為ではないか)
 →否定(詐欺罪が成立)(§246-1)
 (理)不可罰的事後行為が処罰されない根拠は
     当該構成要件がその後の違法な財産状態についてまで評価しているからである。
     とすれば、
     新たな法益が侵害されている場合には、当該行為は別個に評価される。
     
     この場合は
     新たに質屋の財産が侵害される可能性がある。
     また、
     詐欺罪は、個別財産に対する罪である。
     そして、
     盗品であれば質屋は質受けをしなかったと考えられる、

***2 一個の行為により2罪に該当すると見られる場合 [#pf5b8172]

□ 偽罔行為を伴うもの


** 民法との交錯 [#z470b479]

***1.二重売買(横領罪の成否) [#o2951762]

-1 売主の責任
(1)第一買主に対して(Q 横領罪の成否) → 成立する

Q1 売主は土地を「占有」しているといえるか。
 横領罪における占有は、濫用のおそれのある支配力である。
 従って、事実上の占有のみならず法律上の占有も含む。
 売主の下に登記があれば、「占有」を認めてよい。

Q2 不動産は「他人の物」といえるか。
→肯定
(理)民法上は契約があれば所有権が移転する。
    しかし
    契約があれば他人物性をみとめるとすれば、処罰範囲が広がりすぎる。
    したがって
    刑法による要保護性を考慮し、民法とは別個に他人物性を考えるべきである。すなわち
    買主がある程度の支配を備えて初めて、目的物が他人の物にあたる。
    本問の場合、A は代金を支払っているから、A は目的物への支配を得ている。

Q3 委託信任関係
  →認められる。
 (理)売主は売買契約によって土地・登記名義を保管する義務がある。
 
Q4 不法領得の意思
 →認められる。
 不法領得の意思の内容は、所有者として、経済的用法に従って使用する意思を指す
 本問では
 登記移転は所有者でなければできないし、経済的用法にも合致している。
 
Q5 登記時に右のような意思が確定的に発現しているから、
 この時点で横領罪は既遂に達している

(2)第二買主に対して(Q 詐欺罪の成否)
  →否定(原則)
 (理)新買主は、所有権を取得できるから、原則として損害はない
 但し、
 →例外的に肯定(第一譲受人の存在を知っていたら買わなかっただろうと考えられる特別の事情がある場合)
 (理)詐欺罪は個別財産に対する罪だからである。

-2 買主の責任(Q 横領の共犯にならないのか)

’禺腓単純悪意の場合   →共犯にならない。
(理)刑法の謙抑性の観点から、民法上有効に財産を取得できる場合なら処罰すべきでない。
民法177条の第三者は、悪意の権利者も含まれるからである。
買主が背信的悪意者の場合→犯罪成立の可能性がある。
(理)この場合には、買主は民法177条の第三者にあたらない。

(2) 乙が犯罪への関与形態により、共同正犯(60条)、教唆犯(61条)、幇助犯(62 条) いずれになる可能性もある。
 ただ乙には「他人の物の占有者」という身分がない。
そこで、乙は身分がない者として、65条により処理される。
同条1項は真正身分犯、同条2項は不真正身分犯の規定である
(理)§65-1は「身分によって構成すべき」としており、§65-2は「身分によって特に刑の軽重があるとき」としている。
そして、通常人からすると、業務上の占有者たる身分は真正身分である。
したがって、§65-1で業務上横領罪(§253)が成立する。

しかし
単なる占有者が業務上物を占有する者と共犯行為を行った場合、
65条2項で単純横領が成立することとの均衡を欠く。
そこで、
処断刑は横領罪(252条) よりは重くできない。

以上から、乙には業務上横領罪(253条) が成立するが、5年( 252条参照) より刑が重くなることはない。

***2.二重抵当(背任罪の成否) [#t95efab8]

-1 抵当権設定者の罪責

(1)第一抵当権者に対して(背任罪の成否)
抵当権設定契約を結んでいる→ 他人の事務を処理する者ではないか
積極的になすべき義務は終えている→ それでも他人の事務処理者か

→成立する
Q1 「他人の事務処理」といえるか。(Q 必要書類を全て手渡している場合も事務処理者といえるか)
→肯定	  (理)抵当権設定者は抵当権者に抵当権を得させるという事務を処理する者である。
そして
この者も抵当権者の抵当権登記の取得を妨害しないという消極的義務を負う。

Q2 図利加害目的→認められる
(理)自己なり、他の抵当権者の利益を図る意図がある	

Q4 財産上の損害
→認められる。
(理)一番抵当と二番抵当では価値が違うから

(2)第二抵当権者に対して(詐欺罪の成否)
→原則成立しない
→特段の事情あれば成立

-2 第二抵当権者の罪責(背任罪の共犯の成否)

(1)単純悪意の場合    →共犯にならない。
(理)民法177条の第三者は、悪意の権利者も含まれるからである。
    民法上有効に権利を取得できる場合は、その者を処罰すべきでない。

(2)背信的悪意者の場合→処罰しうる。(理)この者は民法条の第三者177にあたらない。

Q §65-1の問題
→65条1項から、背任罪の共犯の罪責を負う。
(関与の度合いにより、共同正犯(60条)・教唆犯(61条)・幇助犯(62条)が成立する)

(理)_気砲蓮崑梢佑諒の占有者」という身分がない。∴→ 65条による。

   同条1項は真正身分犯、同条2項は不真正身分犯の規定である。
    (理)65条1項は「身分によって構成すべき」としており、
        65条2項は「身分によって特に刑の軽重があるとき」としている。

   そして、通常人と比較すると、業務上の占有者たる身分は真正身分になる。

***3.不法原因給付物は財産罪の客体となるか [#z89f138d]

-1.強盗罪の成否

(1) 拳銃購入代金を強取した場合
 →強盗罪
 (理)強取される方に任意の交付が存在しないから、
     そもそも、
     不法原因給付とは言えないからである。

(2) 代金の交付を受けた者が、暴行・脅迫によって返還を免れた場合
   →強く公序良俗に反する利益でない限り、成立
 (理)交付を受けた者に民法上は返還義務はない。
     しかし、
     刑法上処罰に値するか否かは、民事法上とは別に考えて、
     財産に対し刑事法上の保護が必要か否かによって決すべきである。

-2.詐欺罪の成否

(1) 裏口入学の請負人が逃げた場合 (Q 詐欺(§246-1)が成立するか。)
→肯定(当然に成立)
(理)欺罔されなければ処分行為をしなかったであろうから、交付自体が「損害」にあたる。

(2) 裏口入学はうまくいったが、代金を支払を免れた場合(Q 二項詐欺(二四六条二項)が成立するか。)
→肯定
(理) 財産罪が可罰的であるのは、他人の財産・利益を不法に得ることで財産秩序が乱れる点にある。
そして
財産秩序が乱れる点については、この場合も同じである。

-3.横領罪の成否(拳銃の購入代金として預かっている金を横領した場合)
(問題の所在)
民法上所有権が移転し、返還請求ができない。
にもかかわらず、横領行為を処罰すれば、刑法をもって返還を強制することになかねない。
→肯定(刑法と民法とは別に「他人の物」か否かを考える)
(理) 「他人」性は不法な領得行為に対して刑法上保護すべき利益があるかいなかという観点から判断すべきである。
そして
禁制品や窃盗犯の財物奪取が処罰される以上、不法原因給付物も横領罪の客体である。

-4. 盗品等罪の成否

** 権利行使の場合の財産罪の成否 (全体財産に対する罪 VS 個別財産に対する罪) [#s4f849fd]

1、他人が不法に占有する自己の所有物を取り戻す場合
 物の占有を恐喝によって自己の占有に移す行為が問題となるから、
 財産罪の保護法益の問題となる。
 (*平穏な占有説をとる)
    → 恐喝罪成立

2 債権の回収に際して脅迫的な言辞を用いた場合
 (1)脅迫罪説
 (理)実質的な権利侵害はないが、脅した点には犯罪性がある
 しかし、
 債務を免れることと金銭を脅し取られることの利益は等価ではない。
 正規の手続きでしか取戻を受けないという利益が害されているからである。

 (2)恐喝罪説
 (理)恐喝罪は個別財産に対する罪であるから、財産的損害は認めてよい。
 但し、
 手段が権利行使の範囲内にあるときは、正当行為として違法性が阻却される。

*二 窃盗・強盗 [#k9ed3020]

**窃盗罪(§235) [#f38276f5]

保護法益;占有(判例)

・「財物」:物理的に管理可能なもの
・「窃取」:\衢者の意思に反して
			∈睚に対する他人の占有を排除し、
      自己又は第三者の占有に移すこと
 意に反して
 他人の占有する
 他人の財物の
 占有を移転すること

◇他人の占有

※上下・主従間の占有の競合(Q 雇人にも占有を認められるか)
 → 否定(占有は上位者にある)
 (理)使用人の占有は上位者の占有を機械的に補助するものに過ぎない。

※封緘物(財物を封印・施錠した物)の中身の占有は誰にあるか。
 思うに、
 封緘によって中身を披見できないから、
 内容についての事実上の支配は委託者にある。
 従って、
 包装物全体の占有は受託者に帰属しているが、
 中身は委託者に帰属している
 本見解による
 全体を自己の物にすれば軽い横領で、
 中身を抜き取れば重い窃盗と言う結論は奇妙であるかに見える。
 しかし、
 在中物を領得する意思があるのが普通であるので、
 いずれも窃盗罪が成立するから奇妙な結論にならない。
 また、
 封緘物の委託を受ける者が業務上の占有者であれば、
 窃盗罪と業務上横領罪の法定刑は同じであり、問題はない。

※ 死者の占有
1、第三者が死体から財物を奪取する行為
  →占有離脱物横領
 (理)占有は、占有の意思をその要素とする。
     しかし、死者には認められないから、死者の占有は認められない
     
2、殺害者が殺害後奪取の意思を生じた場合
 →奪取行為は窃盗罪
  (理)死者に占有はない
      しかし
      殺害から財物奪取までの一連の行為を全体的に観察すると、
     当該行為は生前の占有を侵害する行為と評価できる。

|着手時期|占有侵害の具体的危険が高まったとき(物色行為時)|
|既遂時期|被害者が占有を喪失し、行為者が占有を取得したとき|

***親族間の特例(§244) [#g7199c75]

Q 親族間の窃盗の処罰阻却(二四四条)の根拠
→「法律は家庭に入らず」との観点から政策的に認められた一身的処罰阻却事由

Q 親族関係の錯誤(親族関係がないのに、あると誤信した場合
→錯誤の問題ではなく、通常通り窃盗罪として処断される。
(理)親族関係の存否は一身的処罰阻却事由であり、故意の対象ではない。
 
Q 適用範囲(Q 親族関係は犯人と誰との間に必要か)
→ 関係者すべての者の間に親族関係が必要
(理)
処罰が阻却される理由は
家庭内の問題は法が介入せず自主的に解決させることが妥当であるとの政策的考慮にある。
しかし、
他人を巻き込めば家庭内の事件とは言えない。
**不動産侵奪罪(§235ノ2) [#da23c902]

罪質(状態犯、継続犯、即成犯のいずれか)

侵奪とは

**強盗罪  (§236-1) [#d26bb897]

◇ 保護法益;他人の財物・財産上の利益に加え、人の生命・身体・生活の平穏

 暴行・脅迫をもって
 他人の財物を
 強取

・「暴行」:被害者の反抗を抑圧する程度の有形力の行使
・「脅迫」:相手方の反抗を抑圧する程度の害悪の告知

◇ 暴行・脅迫
暴行・強迫の程度
→反抗を抑圧するに足るものであること

Q その判断基準 → 一般人を基準とする
但し、
暴行・脅迫自体の強度・態様に、
被害者の性別・年齢、犯行の時刻・場所などの要素を
加えて判断する
(理)
客観的には反抗を抑圧するに足る暴行・脅迫しか加えられていない場合には、
強盗罪の成立を認めるべきでない。

Q 深夜後ろから脅迫的言辞とともにモデルガンを突きつける行為
   後ろからだとおもちゃとは分からないし、
   分かっていても、
   深夜であれば暴行・脅迫といってよい。

Q 相手が反抗を抑圧されなかった場合
(1)恐怖心は生じた場合、判例は強盗罪は既遂とする。
しかし、
→強盗未遂罪
(理)恐喝罪の結果が発生しているに過ぎない。

(2)全く恐怖心は生じなかった場合→未遂

Q 客観的には強盗罪の暴行にあたらない程度の暴行行為がなされたが、相手が臆病で反抗が抑圧された場合
→恐喝罪(理)客観的に暴行・脅迫を行っていないので、
ただ、
行為者が被害者が臆病であることを知っている場合は→強盗罪
(理)内心、結果とも強盗罪の可罰性を備えているからである。

Q 反抗抑圧後に財物奪取の意図を生じた場合
→窃盗罪
(理)暴行・脅迫が財物奪取の手段とされていないからである。
 
新たに、暴行脅迫があれば→強盗罪
この場合の暴行・脅迫は軽度のものでよい。
(理)
既に反抗抑圧されている者に対しては、
軽度の暴行・脅迫で被害者は反抗抑圧されるからである。

◇ 強取
→暴行・脅迫をもって相手方の反抗を抑圧し、
相手方の意思によらずに財物を自己又は第三者の占有に移すこと

Q 居直り強盗( 窃盗の実行着手後に発見された結果、暴行・脅迫により財物を奪取した場合)
→強盗罪(事前の窃盗は強盗行為に吸収される)
(理)暴行・脅迫が財物奪取の手段となっているから
 
◇ 実行の着手時期

◇ 既遂時期
**事後強盗罪(§238) [#b3e7e491]

◇強盗として扱う理由
 \狹霹反佑反抗終了後、暴行・脅迫を加えることは、刑事学類型上顕著に見られる。
 また、
 行為を全体的に観察した場合、強盗に準ずる。
 そこで、
 独立して強盗とすることとした

◇暴行・脅迫の程度
 →相手方の反抗を抑圧する程度のものであること
 (理)同罪は強盗として評価されるものだからである。

◇暴行・脅迫と窃取行為との関係
 →暴行・脅迫は、窃盗の機会に行われる必要がある。
   すなわち、
   窃盗の現場の継続的延長と見られる場所で、      (場所)
   窃盗の現場またはその機会の継続中に行われること(時間)
 (理)事後強盗罪は強盗として扱われる。
     ところで
     強盗罪の暴行脅迫は財物奪取の手段として行われる
     とすれば
     両罪の均衡を図らねばならない。
 
◇暴行・脅迫にのみ加功した者の罪責

 本罪は窃盗犯という身分を有する者しか犯せない身分犯である。
 
 Q真正身分犯か不真正身分犯か。
 →真正身分犯
 (理)暴行・脅迫と準強盗では保護法益が全く異なる。

 窃盗の身分ない者が実行行為をすると暴行・脅迫罪となることから
 不真正身分犯ともいえそうである。
 
*処理の方法
 →非身分者   → 身分あるものに加功して法益侵害できる
                      ∴ §65-1で事後強盗として処理する
 →非身分者   → 身分あるものに加功して法益侵害できる ∴ §65-1で事後強盗として処理する

**昏酔強盗罪(§239) [#t7526c97]

・「昏酔させ」る:意識作用に一時的又は継続的に障害を生じさせ、
         財物についての事実的な支配が困難な状態に至らせること

**強盗致傷罪・強盗致死罪(§240前) [#v4466aa4]

・「負傷させた」→医師の治療を要する程度の傷害を与えること(傷害罪におけるものより重い)
              (理)“森獲洌気気譴訥度の暴行が加えられた場合、
                   傷害の結果が発生するのが通常である。
                   しかるに
                   §240が成立すると,酌量減刑しても執行猶予をつかない。(本罪は7年以上の懲役)
                 さらに、
                 軽い傷害の結果は強盗罪の中で評価されている

・強盗の機会に致死傷の結果が発生したこと(財物奪取・確保に向けられた一連の行為中に致死傷の結果が発生すること)
(理)本罪は、強盗行為の際に致死傷の結果を招来することが刑事学類型上顕著に見られるから、これに対して厳罰をもって禁圧する点にある。
    とすれば、
   本罪の成立を,強取の手段としての暴行・脅迫により生じた場合に限定するのは狭すぎる

**強盗傷人罪・強盗殺人罪(§240後) [#m9222dc4]

◇Q「強盗犯が殺意を持って殺人をした」場合の罪責

                                学説                批判
 240後段は━┳━含まない━┳━(1)単純強盗 + 殺人 ←刑の不均衡
 故意ある  ┃      ┃  (観念的競合)      (故意あれば有期懲役ありうる)
 場合を    ┃      ┃   
 含むか   ┃      ┃ 
       ┃      ┗━(2)強盗致死 + 殺人  ←死の二重評価
           ┃         (観念的競合)
       ┃
       ┗━含む━━━━━(3)強盗殺人一罪 ←ひとつの規定に
       ∵「よって」     【判例】      故意犯・過失犯を
                がない                両方規定するのは不自然

Q 死傷の結果に故意ある場合を含むか
 →含む
 (理))楮瓩蓮強盗犯人が傷害・殺人を犯すことが刑事学類型上顕著であるから、
      これを禁圧する点にある。
      とすれば、
      本条は故意ある場合を予想している。
    また、
    ◆240は結果的加重犯の条文にみられる「よって」の文言がない。
 
◇ 死者の占有
 Q 殺して物を奪う認識とは、殺人と占有離脱の故意に過ぎないか(Q強取の意思にかけるか)
    →暴行を手段として生前の占有を侵害する故意といえるから、
     強盗殺人の故意がある。
(理)被害者から殺人によって占有を離脱させて財物を奪う行為は、
   全体的に見れば生前の占有を侵害したと言うべきである。

**強盗強姦罪(§241前) [#f4c9783e]

**強盗強姦致死罪(§241後) [#y47eceea]

Q「強盗犯が殺意を持って強姦し殺人をした」場合の罪責

                                 学説            批判
 
 241後段は━┳━含まない━┳━(1)強盗強姦+   ←刑の不均衡
 故意ある  ┃      ┃   殺人     (故意あれば有期懲役ありうる)
 場合を   ┃      ┃   (観念的競合)        
 含むか   ┃      ┃  
       ┃      ┣━(2)強盗強姦致死+ ←死の二重評価
       ┃      ┃   殺人
       ┃      ┃    (観念的競合)
            ┃      ┃
            ┃      ┗━(3)強盗強姦+   ←§240後に故意ある場合を含むのが不当
       ┃          強盗殺人     
            ┃                  (観念的競合)    
       ┃          【判例】     
       ┃
       ┗━含む━━━━━(4)強盗強姦殺人  ←「よって」の文言に反する

**強盗予備罪(§237) [#g7b504c1]

Q 事後強盗の予備も含むか(例 窃盗の意図で,発見された場合に脅して逃げるための道具を用意する行為)
 →含む
(理)ゞ爾垢否かは確定的でないが,見つかった場合に脅す意思は確定的である(脅すか否かが条件にかからしめられているに過ぎない)
   ∋後強盗は強盗をもって論ずる(§238)から、

*三 詐欺・恐喝 [#r8a73bc1]

**詐欺罪(§246) [#yacc79ab]

***1.保護法益;他人の財物・財産上の利益 [#j00b2412]

***2.要件  (欺罔行為→錯誤→処分行為→利益の移転に因果関係があること) [#y230cfed]
 
(1) 欺罔行為により
(2) 被欺罔者が錯誤に陥った結果
(3) 処分行為をなし、
(4) 財物・利益が欺罔者又は第三者に移転すること
(欺罔→錯誤→処分行為→利益の移転。左に因果関係が認められること)

(1)欺罔行為 → 被欺罔者を錯誤に陥れて財物を交付させるものであること
            (欺罔行為は財産の処分に向けられていること)
             例 ちょっと見せてくれ、といって受け取り、走って逃げるのは→窃盗罪

Q 欺罔して財物を放棄させた場合
→詐欺罪(§246-1)
(理)
財物が放棄されれば、被欺罔者の処分行為によって行為者が自由に処分できるから、
欺罔行為者の事実上の支配下に財物が移転している。

(3) 処分行為、

|>|CENTER:類型|>|CENTER:処分行為該当性&br;(§246)||>|CENTER:欺罔行為該当性&br;(§246)|h
|CENTER:作為|CENTER:意識|CENTER:○|||CENTER:○||
|~|無意識|CENTER:----|CENTER:あり得ない|~|CENTER:----|CENTER:同左|
|不作為|CENTER:意識|CENTER:例外的に&br;○|特段の情況&br;(履行期に不履行)&br;があるのに&br;具体的措置がない場合|~|CENTER:○|左の場合に限る|
|~|無意識|CENTER:×|これを認めると&br;盗罪との区別が&br;不明確になる|~|CENTER:×|財産的処分行為を&br;引き出しうるような&br;欺罔ではない。|
***訴訟詐欺(裁判所を騙して、勝訴判決をえる行為)(Q 詐欺罪を構成するか) [#k9b19e8e]
→成立(裁判所が被欺罔者兼処分権者) 被欺罔者と被害者が異なるいわゆる三角詐欺となる

Q1
訴訟では裁判所は当事者の主張に拘束されるから、虚偽だと分かっていても裁判しなければならない。
この点をさして、詐欺罪は成立しないとする見解もある。
しかし
裁判所は当事者に争いがある事実については、自由心証によってその有無を判断する。
したがって、
裁判官が事実誤認し、錯誤に陥ることはあり得る。
 
Q2
→裁判所の判決の結果、強制執行によって財物を交付させることができる。

***クレジットカード詐欺(支払意思がないままクレジットカードを提示し物品を購入する行為) [#n5071a05]

Q 詐欺罪(246条)を構成するか。(上記要件を満たすか?)

&ref(判例ノート/刑法/クレジットカード詐欺.png);

Q1 支払意思ないカードの提示が欺罔にあたるか
→肯定挙動による欺罔にあたる。(被欺罔者は加盟店)
(理)
加盟店は、支払い意思がないことを知ったならば、
カードの提示に対して物品は引き渡さなかったはずである。

加盟店が引き渡した時点で、錯誤による処分行為はある。(処分行為者は加盟店)

Q2 被害者は誰か(Q 財産的損害が誰に発生するか、Q 何を「損害」とみるか)
 
(1)加盟店の商品喪失(判例)→詐欺罪(246条1項)
(理)
詐欺罪は個別財産に対する罪である。
そして
加盟店は真実を知れば販売に応じなかったであろうから、
カードの提示に対して物品は引き渡さなかったと言える。

(批)
加盟店損害はない。←(理)商品を引き渡しても、立替払いをクレジット会社から受けうる

(2)信販会社の代金支払危険→詐欺利得罪(246条2項)
(理)
支払意思のない者に商品を引渡した以上は、信販会社には確実に損害が発生する

Q3 既遂時期 → 加盟店が商品を交付した時点
(理)この時点で財産的損害を認めてよい

***4 親族相盗例の準用(§251→244) [#kf089279]

**恐喝罪(§249) [#kf959a16]

保護法益;個人の財産とその自由

・「恐喝」:財物交付に向けて行われる脅迫または暴行で,その反抗を抑圧するに至らない程度の行為
*四〔横領〕(38章 252〜255) [#aadab333]

保護法益;物に対する所有権その他の本権及び委託信任関係

**委託物横領罪(§252)[#s2cbb073]

-自己の占有する :委託信任関係に基づく物に対する支配
(事実的支配のみならず、法律的支配も含み、濫用のおそれのある支配力)
-他人の物を     :他人の財物(利益は含まない)
-権限を越えて
-領得すること   :不法領得の意思を実現するすべての行為(領得行為説)

-不法領得の意思
他人の物の占有者が委託の任務に背いて、
その物につき権限がないのに所有者でなければできないような処分をする意思(判例)

□ 背任罪と横領罪の関係(Q 他人の事務処理者が自己の占有する他人物を不法に処分→いずれが成立するか)

Q 両罪の区別基準→ 行為態様で決する(通説)
権限逸脱行為→横領
権限濫用行為→背任
(理)
権限内で行動する場合は本人に一応効果が及ぶから、不法領得の意思が発現するとはいえない。
但し、
外形上権限内に当たる行為であっても
委託の趣旨から絶対に許されない行為は横領となる。← 権限の範囲内か否かを実質的に決する

|>|>|>|>|>|CENTER:背任との区別|h
|CENTER:客体|CENTER:目的|CENTER:名義|CENTER:計算||CENTER:判定|h
|財産上の利益|>|>||⇒|背任罪|
|CENTER:財物|自己のため&BR;第三者のため|本人|本人|~|~|
|~|~|~|自己|~|横領罪|
|~|~|自己||~|~|
|~|本人のため|>||~|CENTER:無罪|
*五 背任罪(§247) [#e198e252]

**保護法益;他人の財物・財産上の利益 [#p26403cf]

**要件 [#tad23449]
他人のため事務を処理する者が
自己もしくは第三者の利をはかり
または
本人に損害を加える目的で
任務に背いた行為(事務処理における信任関係に違背する行為)をし
本人に財産上の損害を加えたこと

*** 「事務」→財産上の利害に関する仕事一般 [#a90300c1]
信任関係あれば、事実上の事務と法律上の事務とに問わない
但し、
犯罪の成立範囲を明確にする必要がある。
そこで、
背任行為の範囲を財産上の権限が認められる場合に限定する。
そして、
そのような事務処理上有している権限を濫用して行われる背信行為が本犯罪の対象である

*** 「図利」目的 [#z005c530]
→自己又は第三者の利益を図ること
 
Q 本人の利益を図る目的と、自己・第三者の利益を図る目的が混在している場合は
 →主たる目的が何であるかによって判断する
 (理)自己又は第三者の利益をはかる目的あれば処罰するというのでは
     図利加害目的を要件として要求した意味がなくなる。

*** 財産上の損害 [#b092ee40]
→全体財産に損害を発生させること
(価値が同じものを対価として受け取っているならば損害はない)

Q不良貸付の場合(金銭の支出に対して、実価が低い債権を取得)はどうか。
→損害あり
(理)
もとより、現実に債権を取得している。
しかし
全体財産への損害は法律的損害ではなく、経済的損害において考えるべきである。
*六 盗品等罪(39章 256・257) [#l532fff8]

|CENTER:主体|>|CENTER:客体|>|CENTER:行為|CENTER:その他|h
|本犯の正犯&BR;以外の者&BR;&BR;(理)&BR;本犯の正犯は&BR;不可罰的&BR;事後行為|賍物|〆盪査瓩砲茲&BR;   領得された財物で&BR;被害者が&BR;   法律上追求権を有する物|無償譲受|無償取得|)榿箸糧蛤畊坩戮&BR;   構成要件に該当し&BR;   違法であれば足る&BR;&BR;∨榿箸牢遂であること&BR;  (理)それ以前は&BR;      本犯の共犯の問題|
|~|~|~|運搬|場所的移動|~|
|~|~|~|保管|委託による保管|~|
|~|~|~|有償譲受|有償取得|~|
|~|~|~|有償処分斡旋||~|

◇

|>|保護法益|CENTER:本犯の被害者の追求権&BR;(追及権説)|CENTER:財産犯によって生じた違法状態の解消&BR;(違法状態維持説)|
||(理)||本権者の追求権であるとすると、処罰範囲が狭すぎる&BR;他方、&BR;違法な財産状態を維持することとすると処罰範囲が広がりすぎる|

◇主体 (Q 窃盗を教唆・幇助した者は本罪の主体となるか)
 →主体となる
 (理)窃盗罪の共犯は窃盗罪とは罪質がかなり違うから、
     共犯行為によって本罪の違法性が評価されているとはいえない
◇客体
→財産に対する罪で取得された物
但し、その罪は構成要件に該当し、違法なものであれば足りる。
(理)本罪は本権者の追求権を侵害し、もって違法な状態を維持する罪である
従って、
違法な行為によって取得された物ならば、
本罪の実行行為によって法益を侵害できるからである。

***親族等の犯罪に関する特例(§257) [#l6fa0233]
|CENTER:論点|CENTER:結論|CENTER:(理)|h
|Q 親族関係の範囲&BR;  (犯人と誰との間に必要か)|本犯者と&BR;贓物犯人|本条は犯人庇護罪、事後従犯的性格を有する。&BR;しかし&BR;本罪のような行為をしないことにつき、&BR;親族には期待可能性がない。&BR;そこで、親族について特例が設けられた。|
|Q 親族関係の錯誤は故意を阻却するか|しない|CENTER:本条の親族関係は、一身的処罰阻却事由。&BR;∴↓&BR; 親族関係の不存在は故意の内容ではない。|
 

*七〔毀棄・隠匿〕(40章  258〜264) [#o2e9e60d]
|>|>||>|CENTER:客体|CENTER:行為・結果|自己所有物&br;の特例 (262)|親告罪&br;(264)|h
|1|公用文書毀棄|(258)|公務所の&br;用に供する|・文書&br;・電磁磁的記録|CENTER:毀棄| | |
|2|私用文書毀棄|(259)|権利義務に関する&br;他人の|~|CENTER:毀棄|CENTER:○|CENTER:○|
|3|建造物損壊|(260前)|他人の|・建造物&br;・艦船|CENTER:損壊|CENTER:○||
|4|建造物損壊致死傷| (260後)|~|~|CENTER:損壊により&BR;死傷|CENTER:○||
|5|器物損壊・動物傷害|(261)|>|CENTER:上記以外の物|CENTER:損壊・傷害|CENTER:○|CENTER:○|
|6|境界棄損|(262の2)|>|CENTER:境界標|CENTER:土地の境界の&BR;認識不能|||
|7|信書隠匿|(263)|>|CENTER:他人の信書|CENTER: 隠匿||CENTER:○|

**公用文書等毀棄罪(§258) [#q4a3069a]

保護法益;文書に表現されている意味・内容の保護とそれによる公務の円滑な執行

・「公務所の用に供する文書」:現に公務所において使用され、
               又は
               使用の目的で保管されている文書
・「毀棄」:文書の効用を害する一切の行為

**私用文書等毀棄罪(§259) [#ue67d17c]

・「権利又は義務に関する」:権利・義務の存否・得喪・変更等を証明し得ること

**器物損壊等罪(§261) [#kfe023ec]

保護法益;個人の財産としての物ないし物の効用
・「損壊」:その物の本来の効用を失わせること
・「傷害」:動物としての効用を失わせる行為

**信書隠匿罪(§263) [#lda7a510]

保護法益;個人の財産としての物ないし物の効用

・「他人の」:他人が所有する(発信人が他人である必要はない)
・「信書」:特定人から特定人に宛てた文書
----
#navi([[法令ノート/刑法]])

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