![[shitumunote]](image/pukiwiki.png "[執務ノート]")
#norelated #region(目次) #contents #endregion ---- * [#mf5eac08] 契約の解除はいかなる場合に実益があるか 答Ｐ14 *発生要件 [#kc399a4e] |(1)|履行遅滞(§541)|�〆通骸塢塒�行たる履行遅滞があり|ｑ 相手方が同時履行の抗弁権を有する場合&BR;ｑ一部履行遅滞の場合には解除できるか&BR;ｑ付随義務違反により解除できるか| |~|~|�∩蠹�期間を定めて催告したが|ｑ「相当期間」とは&BR;ｑ 期間が相当でない催告の効力 [479]&BR;ｑ 過大催告・過小催告の効力 [480]&BR;ｑ 催告は絶対に必要か| |~|~|�４�間内に履行されないこと|| |(2)|不完全履行（§541）||| |(3)|履行不能 （§543）||| Ｑ賃貸借契約においても§541〜§543を適用してよいか Ｑ賃貸借における無催告解除特約の効力 -催告不要となる場合 履行遅滞解除の場合、解除権行使のためには催告をなすことが要求されている(§541) その趣旨は、翻意し、履行させるためにある。 また、 債務者が履行を拒否している場合も催告は必要である。 催告によって翻意する可能性があるからである。 但し、 継続的契約は、一般に信頼関係を基礎とする契約関係である。 従って、このような契約関係において信頼関係を著しく破壊する事情ある場合、無催告解除できることがあると。 -二重催告の要否 期限の定めのない債務では、遅滞に陥らせるため、催告が必要であるが、 Ｑ解除のため、改めて催告をする必要があるか。 →必要はない (理) 改めて催告を要求するのは公平の原則から見て債権者に酷である。 履行遅滞は解除の要件であって、催告の要件ではない。 -同時履行の抗弁権と解除の意思表示 弁済提供がなされると、債務者は同時履行の抗弁権を奪われた結果、遅滞に陥る。 Ｑこの時、改めて催告が必要か。それとも、弁済提供の際に催告を為せばたるか。 →必要はない (理) 改めて催告を要求するのは公平の原則から見て債権者に酷である。 履行遅滞は解除の要件であって、催告の要件ではない。 -催告の内容 →債権の同一性を判断しうるものであれば足りる。 すなわち、 過大催告をなしても、給付すべき数量との差が僅少であるとき、催告は有効である。 過小催告であっても同様の理が当てはまる。 但し、 催告の効力は催告した額だけに止まる。 権利の行使の範囲については、債権者の意思を優先すべきであるからである。 その意味で、過小の度合いが非常に軽微であった場合全部について催告の効力が生じる。 また、 催告の際には相当の期間を定める必要がある。 ｢相当の期間｣とは、準備が終わったものが履行するに必要な時間をさす。 この時点で債務者は履行の準備をなしていなければならないからである。 -多数当事者の解除の方法 �� 賃貸人複数の場合 (1)解除の決定→過半数でなす (理)解除は管理行為だから（§252本） (2)解除権の行使は全員の名前で行う(§544) (理)法律関係を混乱させないためである �� 賃借人複数の場合の催告･解除の意思表示の相手方 １ 原則 (1) 解除→全員に対して行う必要がある（§544）(理)賃料債務は、不可分に受ける利益の対価であるであるから、不可分債務である。 (2)催告→全員に対して行うべきである。 (理)賃借人保護のため、全ての賃借人に履行する機会を与えるべきであるからである。 ２ 賃借人が夫婦・家族の場合 →実際に賃料を払っていた者一人に対して為せば足る。 (理)この場合には債務者に互いに親密な関係にあるから債権の効力を弱めるべきでない。 従って、 賃料債務は連帯債務とみるべきである。 *効果 [#udfd9a3e] ** 法律構成 [481][482] 思Ｐ41 答Ｐ55 [#s9eb7fd4] 法定解除制度は不誠実な債務者との契約関係から相手方当事者を免れさせる制度である。 このような趣旨からすれば、解除の効果は遡及的無効と解するのが、端的である。 そのように解すると、 現状回復義務は不当利得の特則であり、現状回復まで返還の範囲を広げたものというべきである。 また、 損害賠償請求権は遡及効を制限し、契約関係から発生する損害賠償請求権を存続させたものというべきである。 さらに、 五四五条但書は、第三者を保護するために遡及効を制限したものである。 §545但書は、第三者を保護するために遡及効を制限したものである。 現状回復義務（§545-1本,§545-2）の法的性質 (ｲ) 責に帰すべからざる事由によって目的物が滅失した場合､ [485] 返還義務者は返還義務を負うか (ﾛ) 現状回復請求権の時効消滅(解除権自体の時効消滅を認める立場)[486] 現状回復義務（§545-1本,§545-2）の法的性質 (ｲ) 責に帰すべからざる事由によって目的物が滅失した場合､返還義務者は返還義務を負うか[485] (ﾛ) 現状回復請求権の時効消滅(解除権自体の時効消滅を認める立場)[486] 損害賠償請求権（§545-3）の内容 損害賠償請求権（§545-3）の内容 第三者との関係（§545-1但の立法趣旨） 545条１項但書の｢第三者｣の意義 (ｲ) 対抗要件を具備する必要があるか [483] (不動産が甲→乙→丙と転売され､その後､ 甲が乙との売買契約を解除した場合の甲と乙の関係) (ﾛ) 解除によって消滅する債権の譲受人は｢第三者｣にあたるか [484] 第三者との関係（§545-1但の立法趣旨） 545条１項但書の｢第三者｣の意義 (ｲ) 対抗要件を具備する必要があるか [483] (不動産が甲→乙→丙と転売された後､ 甲が乙との売買契約を解除した。甲乙間の関係) (ﾛ) 解除によって消滅する債権の譲受人は｢第三者｣にあたるか [484] *行使方法 [#j2996eef] Ｑ (解除権の不可分性の適用の限界)(§544) [488] (甲は､丙から家屋を賃借し妻乙と住んでいたが､甲が死亡し､乙が一人で相続して住んでいる。 甲には実子丁がいるが､丁は甲乙とは別居し､所在が不明である｡ 丙が､乙の賃料不払を理由に解除するための方法) Q共同相続された賃借権を賃貸人が解除する場合、現に居住している相続人に対して 解除の意思表示をなすだけでよいか *消滅 [#w6ddf0bb] Ｑ解除権の時効消滅(解除権自体の時効消滅を認めない立場) [487] 解除権の時効消滅期間 １０年説（判例） 現状回復請求権の消滅時効の起算点 *合意解除の効果 [488] [#rb7ab360] ---- CENTER:[[戻る>法令ノート/民法_債権各論]]
