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１意義､種類 【202】 †

→ 手形債務者が手形上の権利行使に対して主張できる、
   権利行使を拒むための一切の事由
物的抗弁手形金支払請求をされる者が、
誰に対しても主張できる
人的抗弁(広義)手形金支払請求をされる者が、
特定の者に対してだけ主張できる		人的抗弁(狭義)特定の者が、
他の特定の者しか主張し得ない
無権利の抗弁
↑

２人的抗弁･物的抗弁の区別 †

｢全部支払済｣の記載のあることは人的抗弁か 【203】
原因関係不法の抗弁 【206】

当事者の原因関係に基づく抗弁の法的性質 【204】
有効性の抗弁 【205】
直接当事者間で原因関係が無効のとき原因関係不存在の抗弁をなしうるのは何故か【207】【208】

↑

３人的抗弁の切断 (§17) †

→手形行為自体については瑕疵がなく、
  手形外の法律関係に基づいて抗弁が生ずる場合に、
  害意なく取得した者に対して
  この抗弁を主張できないとする制度

Ｑ 手§17本文と但書の趣旨(人的抗弁制限と｢悪意の抗弁｣の法律構成)【210】

(1) §17本文の趣旨
(人的抗弁を切断する理由)		(2) §17但書の趣旨
(悪意者に対して人的抗弁を主張できる理由)
�ー蠏曽紊慮⇒�の移転は、債権譲渡。(債権譲渡説)
そして、
�⊂�受人は、譲渡人が有していた以上の権利を取得し得ない。
↓∴本来ならば、
債務者が譲受人に全ての抗弁を主張できる(§468-2)
↓しかし
その原則を維持すれと、
手形が転々流通する間に抗弁が増えるので、
手形上の権利行使が困難になり、手形の流通を阻害する。
↓そこで、
手形取得者の保護を図り、手形の流通を図るため、
手形上の義務者は人的抗弁を主張できないと定めた。		人的｣抗弁の切断(§17本)は、
手形流通促進の為の制度であるから、
悪意者を保護する必要がない。
↑

４手形抗弁の制限が認められない場合 【209】 †

人的抗弁の個別性→ 各手形債務者は、自己の有する抗弁のみを主張することができ、
他の手形債務者の有する抗弁を援用することはできない

Ｑ ｢債務者を害することを知りて｣の意味(河本フォーミュラー)【211】【212】
→満期日において、
債務者が取得者の前者に対して
手形金の支払を拒み得 かつ
拒むことが確実だと予測されるような事情を知っていること
(理)
拒むことが確実でないとすれば、
必ずしも手形金の請求が債務者を害するとは言えないからである。

�� 通常の抗弁
→単に知っていれば 害意あり(原則)
(理)これは確実に行使される。

�� 相殺の抗弁
→抗弁が確実に行使されるという事情につき知っている必要がある
(理) 通常は行使されるか否か分からない。
→但し、善意者がいったん現れれば、その後現れた事情につき悪意のものは保護される。
(理)
振出人は、善意者には手形金を支払わなければならない以上、
事情に悪意でも害意あるとは言えない。
しかも、
そのように考えないと善意者の手形を譲渡する権利が制限される

�Ｍ残娘蠏舛旅格�(Q拒みうることが確実であり拒むことが確実な場合とは) 【217】

［融通手形］→ 自分の信用を満期日まで他人に利用させるために、振出・引受などの手形行為がなされた手形

実質的な保証関係抗弁対抗の可否
(支払を拒めるか)
あり×
融通手形であることを知っていても、振出人は拒めない。
なし○
(理)
融通者と被融通者の間の債務不履行を知って手形を受け取った者は、
振出人が保証人たることを拒むことを当然知りうる。

(3)人的抗弁の属人性(人的抗弁が切断された後の取扱)【214】
→善意者がでた以上、後の者が悪意であっても人的抗弁は切断される。
(理)
善意者は手形金を請求できるから、譲渡の際も対価を得られねばならない。
また、
善意者に振出人は手形金を支払う必要があるから、悪意でも振出人を害する結果にはならない。
　
(4)戻裏書と人的抗弁【215】【216】

(6)固有の経済的利益論【218】

(7)二重無権(原因関係の二重欠缺)【219】
Ａ→Ｂ→Ｃと手形が流通したが、ＡＢ間・ＢＣ間の原因関係が不存在の場合
Ｑ ＣはＡに手形金を請求できるか

(問題の所在)
ＢのＣに対する抗弁をＡは対抗できない(§17但)
とすると
ＣのＡに対する権利行使は認められるはずである
しかし、
�。辰麓村租�に無権利者であるし、
�■辰�Ａに請求できなら、ＡはＢ、ＢはＣに不当利得請求できる以上、
資金の無意味な循環を生じる。
そこで、
Ｃの権利行使を封じるために、どのような法律構成が妥当か

(無因論)(有因論)
ＢＣ間の原因関係がない以上
Ｃは人的抗弁の切断の利益を享受しうべき地位にない。
従って、
法17の適用はない		ＡＢ、ＢＣ間の原因関係が消滅した場合、
手形上の権利移転行為も同時に消滅する。
従って、
ＡはＣに無権利の抗弁を主張できる。

(8)後者の抗弁【220】
Ａ→Ｂ→Ｃと手形が流通したが、ＢＣ間の原因関係が不存在の場合
Ｑ ＣはＡに手形金を請求できるか。

(問題の所在)　
ＣはＢからの抗弁をＡには主張されない。
しかし、
Ｃは本来Ｂに手形を返還すべき債務を負う者であり、
しかも、
ＣがＡに請求できるとするとＡはＢ、ＢはＣに不当利得の請求をし、資金の無意味な循環を生じる。
そこで、
Ｃの権利行使を封じるためにどのような法律構成が妥当か

(無因論)(有因論)
Ｃの権利行使は権利濫用として封じるＢＣ間の原因関係が消滅した場合、
手形上の権利移転行為も同時に消滅する。
従って、
ＡはＣに無権利の抗弁を主張できる。
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