![[shitumunote]](image/pukiwiki.png "[執務ノート]")
#norelated #region(目次) #contents #endregion 定義 【119】 *(一) 権利の移転方法とその効力 [#o5321691] Ｑ１ 裏書禁止手形の譲渡方式 (民§467-1の対抗要件の要否) → 必要 (理) もとより、 手形債権では二重弁済・二重譲渡の危険はない以上 これを要求する必要はないとも考えうる。 しかし、 もし不要とすると解釈によって第三の譲渡方法を設けたことと同じになる。 これでは債権譲渡の方法を法定した意味がない。 明文の規定により(§11-2)指名債権譲渡の方式を要求する以上、通知・承諾を必要とする。 Ｑ２裏書以外の方法による移転(民§467の対抗要件の要否)【121】 指名債権譲渡の効力しかない手形債権の譲渡 【173】 指図文句・指図禁止文句が併存するときの取り扱い【122】 指図禁止手形と本来できない裏書譲渡・交付譲渡の保護【174】 *(二) 成立要件 [#n9c62552] (1)裏書人と被裏書人は同一でもよいか 【123】 (2)条件付裏書の有効性 (3)一部裏書の禁止【120】 *(三) 裏書の効力 【124】 [#hf8a4c49] |>||(1)権利移転&br;(§14-1)|抗弁切断&br;(§17)|(2)資格授与&br;(§16-1､1)|�‐斂隻塒�|�∩碓媼萋�&br;(§16-2)|��支払免責&br;(§40-3)|(3)支払担保&br;(§15-1)|h |特&br;殊&br;な&br;譲&br;渡&br;裏&br;書|白地式裏書&br;(§13-2)|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○| |~|無担保裏書&br;(§15-1反対)|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:×| |~|裏書禁止裏書&br;(§15-2)|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:△| |~|戻裏書&br;(§11-3)|CENTER:○|CENTER:△|||||| |~|裏書の抹消&br;(§16-1,3)|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:○| |~|期限後裏書&br;(§20-1但)|CENTER:○|CENTER:×&BR;(§20-1)|CENTER:○|CENTER:○|CENTER:×&BR;(争い)|CENTER:○|CENTER:×| |特&br;殊&br;裏&br;書|(公然の)&br;取立委任裏書&br;(§18-1)|CENTER:×|CENTER:○|CENTER:×|CENTER:○|CENTER:×|CENTER:○|CENTER:×| |~|隠れた&br;取立委任裏書|||||||| |~|(公然の)&br;質入裏書&br;(§19-1)|||||||| |~|隠れた&br;質入裏書|||||||| |>|指名債権譲渡方式&br;による移転|CENTER:○|CENTER:×|CENTER:×|CENTER:×|CENTER:×|CENTER:×|CENTER:×| ~ |>|CENTER:効力|CENTER:内容|CENTER:根拠|h |１|権利移転的効力|裏書人の有する手形上の一切の権利が被裏書人に移転する|理論構成【125】| |２|資格授与的効力|手形上に被裏書人として記載された者は、&br;裏書によって権利を取得したものと推定される【131】|CENTER:§16-1| |３|担保的効力|裏書人が、被裏書人及びその後の譲受人に対し、&br;手形の引受・支払を担保する義務を負う|CENTER:§15-1&br;Ｑ 意思表示に基づく効果か【129】| **１権利移転的効力 [#mf3bf709] ***効力の及ぶ範囲 [#d090aab1] (1)原因関係上の権利や担保物権も移転するか →移転する (理) 保証債務は随伴性を有するし、 譲渡による保証債務の移転は通常予想されるから 保証人を不当に害することもない。 (2)手形外の保証債権の移転 【128】 移転の根拠 対抗要件の要否 ***権利移転の無因性 [#oebf260e] Q 原因関係の影響を受けるか ||無因論|有因論|h |(理)|【126】|| |(批)||【127】| **資格授与的効力 [#kc926bf8] ***制度趣旨 [#a152e2dd] *** 裏書の連続 (§16-1 1文) [#n0d6b71e] １ 意義【132】 →手形の記載上、受取人から最終の被裏書人に至るまで各裏書が間断なく続いていること ２ 効果 |CENTER:局面|CENTER:(1)裏書の連続の効果|>|CENTER:(2)不連続|h |�仝⇒�行使|･Q §16-1｢適法の所持人と看倣す｣の意味&br;→手形面上の最終の被裏書人が&br; 手形上の権利者と推定される【140】&br;(立法趣旨)&br;手形上の権利移転は裏書記載のおりに&br;なされたとは限らない。&br;にもかかわらず、&br;手形権利譲渡の全過程を証明しないと&br;権利行使できないなら、&br;権利者に負担が大きく、手形の流通も阻害する。&br;また、&br;個々の裏書には資格授与的効力を有するから、&br;その効力の累積すれば、最終の被裏書人が&br;権利者である蓋然性は高い。)&br;&br;Q 訴えを提起すれば当然に&br;§16-1適用の主張があるか&br;→肯定( 主張不要)【126】|(1)の効果なし&br;【143】|・不連続部分の実質的権利移転を証明すれば、&br; 権利者と推定される(架橋説) 【144】&br;(理)&br;もとより、&br;§16-1は裏書全体の連続を要求している&br;しかし、&br;そもそも§16の立法理由は、&br;被裏書人に与えられる&br;資格授与的効力の集積から、&br;最終の被裏書人が&br;権利者である蓋然性が高まるから。&br;とすれば、&br;資格授与的効力が認められない部分だけ&br;実質的権利移転の証明があれば、同様に、&br;被裏書人が権利者である蓋然性が高い。| |��権利移転|→ 善意取得|~|Q2 善意取得できるか| |��支払|→ 債務者免責|~|Q3 支払免責はどうか| Ｑ 最終の被裏書人と手形の占有者との同一性の挙証責任 ３ 判断基準 →以下の基準に従い、合理的に判断する。 ||(理)|h |�ー蠏遡名紊竜�載から&BR;(手形外の事情を考慮しないで)|Q 何故か【133】| |�⊆匆馗滅阿暴召Δ海�|形式のみによって判断すると&BR;裏書の連続が認められないことが多くなり、&BR;取引の安全を害する【134】| ４ 裏書連続の成否 |>||>|成否|CENTER:(理)|h |>||>|CENTER:成否|CENTER:(理)|h |>|抹消された裏書|>|CENTER:○|CENTER:(§16-1 3文)| |>|白地式裏書|>|CENTER:○|CENTER:(§16-1 2文､4文)| |多義的な記載のある場合【135】&BR;(代理方式で振り出されたものとも&BR;Ｂ名義で振り出されたものとも解しうる場合)| 裏書人:Ｂ&BR;被裏書人:Ａ会社Ｂ|>|CENTER:○|両記述を比較対照し合理的に判断するならば、&BR;Ａ会社は肩書と解釈すべき| |多義的な記載のある場合【135】&BR;(代理方式で振り出されたものとも&BR;Ｂ名義で振り出されたものとも解しうる)| 裏書人:Ｂ&BR;被裏書人:Ａ会社Ｂ|>|CENTER:○|両記述を比較対照し合理的に判断するならば、&BR;Ａ会社は肩書と解釈すべき| |【136】| 裏書人:乙株式会社&BR;代表取締役甲&BR;被裏書人:甲|>|CENTER:×|被裏書人が甲であるに対し&BR;裏書人は乙が代理方式で手形を振出したことが&BR;手形面上明らか| |包括承継人の肩書表示のある場合&BR;【137】| 裏書人:甲相続人乙&Br;被裏書人甲|>|CENTER:×|裏書の方法は法定されているから&BR;それ以外の方法は認めるべきでない。&BR;肩書は無益的記載事項として無視すべき| |Ａが銀行に隠れた取立委任裏書をしたが、&BR;手形は不渡りとなり、手形が返還された場合 【138】| 裏書人:Ａ&BR;被裏書人:銀行|>||| |被裏書人の記載のみ&BR;抹消されている場合【139】| 裏書人:Ａ&BR;被裏書人:%%Ａ%%|全部抹消説|CENTER:×|| |~|~|白地裏書説&BR;(S61.7.18)|CENTER:○|被裏書人欄の記載のみが抹消されたものと扱う&BR;(理)&BR;�）�消された部分のみの記載がないと見るのが自然である。&BR;また、&BR;��白地式裏書が認められているから(§13-2)、&BR;被裏書人の記載と裏書を一体と解する必要もない。&BR;&BR;＊受取人欄と第一裏書人欄との連続の判断にも&BR;以上の判断方法を用いる| |~|~|権限考慮説||| Q 受取人欄が改ざんされた場合 【142】【200】 ｑ1 手§69を適用してよいか §69は債務負担面の規定とする説を前提に、 権利移転面の問題である裏書の連続に§69は適用されないのか →否定(裏書の連続の判断に§69を用いるべきでない) (理) §69は手形行為さえ有効に行えば、そのとおりに債務を負うという規定である。 当然のことを注意したに過ぎないから、その適用の有無を論ずること自体誤りである。 ｑ2 裏書の連続の有無 → 肯定 (理)現在の記載を基準としてその存否を判断すべきである。 *(四) 特殊の譲渡裏書 [#p369fd69] ** １白地式裏書 [#u99ad2c6] ** ２無担保裏書 【130】 [#q0315579] ** ３裏書禁止裏書(Ｑ §15-2の解釈) [#u6bdd312] ** ４戻裏書(§77-1� ◆�11-3)[#c8003b2d] →すでに手形上に署名をして手形上の責任を負っている者に対してなされる裏書 (1)法的性質(§11-3の趣旨)(Q 何故に混同が生じないのか)【159】 (2) 被裏書人の権利 【160】 →手形上の権利が移転する (理)裏書により手形債権の譲渡を行っている以上、特に効果を別異に解する必要はない。 Ｑ ならば、誰に対してその権利を行使できのか -Q ＢはＣに権利行使できるか【160】 →できない (理) ＣはＢの権利者でもある。 従って Ｃはその地位を用いてＢの権利行使を拒める。 (2)人的抗弁の属人性 (Q 戻裏書を受けた者は人的抗弁の対抗を受けるか) 例一 Ａ → Ｂ → Ｃ → Ｂ 善意 Q Ｂは人的抗弁の切断の効果を受けうるか(§17本)【215】【216】 →切断できない (理) 善意者が現れた以上、後の悪意者は保護されるはずである しかし、 Ｂに人的抗弁切断の恩恵を受けさせるのは不当である。 (人的抗弁は抗弁の対抗を受ける人に付着したものである) 例二 Ａ → Ｂ → Ｃ → Ｂ 抗弁発生 悪意 Q ＢはＡのＣへの抗弁を対抗できるか。 →できない (理) 抗弁の発生を知って戻裏書を受けている者を保護する必要がない これは、通常の裏書譲渡を受けた場合と代わりはない。 Ｑ 悪意の抗弁 -Q3 任意の再取得時の｢悪意｣ -Q4 遡求義務の履行による手形受戻時の｢悪意｣ Q5 無権利の抗弁の属人性 満期日・流通期間経過後の場合【161】 ** ５裏書の抹消 (§16-2 2文)【162】 [#w7694902] ** ６期限後裏書 (§20) 【163】 [#qf876444] →支払拒絶証券作成後またはその作成期間経過後になされた裏書 効力(Q 善意取得が認められるか)【164】 →否定 *(五) 特殊の裏書 [#b656b15e] ** 取立委任裏書(法77-1�、�法18-1) [#w88cdcd9] → 手形上の権利を行使するのではなく、 手形上の権利を行使する代理権を付与する目的でなされる裏書 (1)法的性質 【165】 (2)方式(裏書禁止手形に取立委任裏書できるか)【166】 (3)効果 【167】 Q1 手形債務者は裏書人に対する抗弁を被裏書人に対抗できるか Q2 手形債務者は被裏書人に対する抗弁を主張できるか Q3 被裏書人がその義務に反して､第三者に譲渡した場合の善意の第三者の保護 Q4 裏書人が取立委任契約を解除した｡被裏書人の請求を手形債務者は拒めるか Q5 被裏書人が破産した｡裏書人はその手形の取戻権を有するか (3)取立委任裏書と訴訟信託 【169】 **隠れた取立委任裏書 【170】 [#l9bfb34a] →取立委任の趣旨でありながら、通常の譲渡裏書の方法でなす裏書 １ 法的性質 通常の裏書譲渡の形式でなされた以上、手形上の権利移転の効力がある。 但し、 受任者・委任者間の取立委任契約は、人的抗弁として扱われる。 ２ 効力 (一)裏書人は被裏書人に手形責任を負わない 人的抗弁があるからである。 一方で、 被裏書人からの善意の被裏書人は裏書人に手形責任を追及できる。 既に述べた法的性質からの帰結である。 (二)振出人は受任者が善意の場合人的抗弁を主張できるか(法17の適用があるか) →否定 (理)受任者には独立の経済的利益がないから法17の保護を与えるに値しない。 (三) 振出人が受任者に人的抗弁を持つ場合、人的抗弁を主張できる。 前述の法的性質論からの帰結である。 ※ 再取立委任裏書の性質 【168】 ** 質入裏書 [#l10cb86f] １(公然の)質入裏書 【171】 ２ 隠れた質入裏書 【172】 ---- CENTER:[[戻る>法令ノート/手形･小切手法]]
