![[shitumunote]](image/pukiwiki.png "[執務ノート]")
| 目次 |
┌───┐
伝聞か ┬→│非伝聞│─────────────────→ ○
│ └───┘
│ ┌───┐
└→│ 伝聞│→法則不適用か ┌───┐
└───┘ (例 §326,327) ┬→│不適用｜────────────→○
(簡易公判手続) │ └───┘
┌───┐ ┌───┐
└→│ 適用│→例外か┬→│ 該当│→ ○
└───┘ (§320〜) │ └───┘
│ ┌───┐
└→│非該当│→×
└───┘
Ｑ §320-1は伝聞法則を規定したものか、直接主義を規定したものか
憲§37-2は、被告人に証人に対する反対尋問権を保障している。
しかるに
供述証拠は知覚・記憶・叙述の過程を経るため誤りが生じやすいため、
公判廷での反対尋問により正確性を吟味する必要がある。
そこで
法は伝聞証拠の証拠能力を原則として否定した（法320条1項）
| 形式的定義 | �〇�実認定をする裁判所の面前で ��反対尋問によるテストをうけていない �６―匸攀� |
| 実質的定義 | �仝�判廷における供述又は書面で、 ��公判廷外の供述を内容とし、 �△修瞭睛討凌深太�を立証するために証拠として提出されるもの |
→ 原供述を供述内容の真実性の立証に使う場合
∴ 要証事実との関係で相対的に決せられる。
Ｑ精神状態の供述
→不適用
(理)
これは、精神状態を直接立証するもので、知覚・記憶の過程がない。
もっとも
供述の真実性(自己の心情を偽ってないか)をチェックする必要はあるが、
これは、原供述がなされた情況、供述態度から推知しうるから、
供述者を反対尋問すればチェックはできる。
１§326-1
立法趣旨
同意の効果
撤回の可否(本条に基づく同意を撤回できるか)
同意の有無の認定
適用範囲(Q 違法収集証拠に対する同意にも適用されるか)
２ 擬制同意 (§326-2)
→伝聞法則によって証拠とすることが出来ない書面も、弾劾証拠として使用できる。
弾劾証拠→供述の証明力を争うための証拠
Q1 どの範囲の証拠を提出できるか(§328 ｢証拠として用いることができる｣ 範囲)
→自己矛盾の供述に限る
(理)
もとより，条文上は制限がないから，弾劾証拠とするならその範囲に限定はないはずである。
しかし，
それでは供述内容の真実性を判断する必要が多くなりすぎて，伝聞法則の例外が広がりすぎる。
伝聞証拠の危険性，および反対審問権の保障の観点からすれば，
例外を認める範囲は制限的に解するべきである。
これに対して
自己矛盾の供述がある場合ならば，それ自体で証明力を争うことができる。
Q2「証明カを争う」の意義
Q3
→もともと、伝聞証拠が排除されるのは被告人の反対尋問権の保証がないから。
BUT
被告人の反対尋問権は、それが真実を明らかにする方法として重要であるから認められたにすぎない。
ならば
真実発見の必要がある場合には例外を認めてよい。
但し、憲法上の権利を制限する以上､例外規定の解釈は厳格に行うこと。
| �� 反対尋問に代わる程の信用性の情況的保証があり ↓ 供述が信用できるような外部的情況が 知覚･記憶･叙述･表現の４点について存在すること | �´△蓮� 補完関係 |
| �� その証拠を用いる必要性があること |
| 作成 | 作成要件 | ||||||
| 必要性 | 信用性 | その他 | |||||
| 公 判 外 供 述 | 被 告 人 以 外 | 裁判機関 | ��(裁面調書) | 前段−供述不能 | --- | 供述者の 署名･押印 | |
| 被 告 人 | �ゞ―匳�(§322-1前) | ||||||
│ │ │ │��(裁面調書)(§321-1 ��) │前段-供述不能 │ │ │
│ │ │ │ │(反対尋問不可能) │ │ │
│ │ │ │ 裁判官面前の供述録取書 ├─────────┤ ─────── │ │
│ │ │ 裁判 │ │後段-自己矛盾供述 │ │ │
│ │ │ 機関 │ │(反対尋問不完全) │ │ 供述者の │
│ │ ├───┼──────────────┼─────────┼────┬────┤ 署名･押印│
│ │ │ │��(検面調書)(§321-1 ��) │前段-供述不能 │特信情況│ │ │
│ │ │ │ │(反対尋問不可能) │ (通判) │ │ │
│ │ │ 捜査 │ 検察官面前の供述録取書 ├─────────┼────┼────┤ │
│ │ │ 機関 │ │後段-自己矛盾供述 │特信情況│ │ │
│ │ │ │ │(反対尋問不完全) │ │ │ │
│公│被├───┼──────────────┼─────────┼────┼────┤ │
│判│告│その他│�� �´�以外 (§321-1��) │ 供述不能 │特信情況│ 不可欠 │ │
│外│人├───┼──────────────┼─────────┴────┴────┼─────┤
│ │ │ 裁判 │��(公判調書)(§321-2 前) │ │ │
│供│以│ 機関 │公判(準備)期日の供述録取書 │ │ │
│述│外├───┼──────────────┤ ────────────── │ │
│ │ │ 裁判 │�ズ枷十�･官の検証調書 │ │ │
│ │ │ 機関 │ (§321-2 後) │ │ │
│ │ │ ├─────────────┼─────────┬─────────┤ │
│ │ │ 捜査 │�Ω�･警の検証調書(§321-3)│ │ │ │
│ │ │ 機関 │ │ │証人尋問で │ │
│ │ ├───┼──────────────┤ │真正な作成を供述 │ │
│ │ │ │�� 鑑定書(§321-4) │ │ │ │
│ │ ├───┼──────────────┼────────┼────┬────┤ │
│ │ │ │ ･公務文書(�々�)│ │ │ │ │
│ │ │ │��特信文書 ･業務文書(��号) │ │ │ │ │
│ │ │ │ (§323) ･その他 (�９�)│ │特信情況│ │ │
│ ├─┼───┼──────────────┼────────┼────┴────┤ │
│ │ │ │�ゞ―匳� (§322-1前) │ │･不利益事実の承認 │ │
│ │ │ ├──────────────┤ │ + 任意性 │ │
│ │被│ │��供述録取書 │ │･特信情況 │ │
│ │告│ │ +署名･押印 (§322-1後) │ │ │ │
│ │人│ ├──────────────┤ ├────┬────┤ │
│ │ │ │�８�判準備･期日の │ │ │ │ │
│ │ │ │ 供述録取書(§322-2) │ │ │ 任意性 │ │
└─┴─┴───┴──────────────┴────────┴────┴────┴─────┘
| 伝聞証拠の条文のまとめ方 → 次の順に検討すること | |
| １.本条の内容 | |
| ２.立法趣旨 | |
| ３.合憲性 | |
| ４.要件 | �”�要性 |
| ��特信状況 | |
| ��その他 | |
| ５.効果→証拠能力排除 | |
| ６.適用範囲(例 類推適用が許されるかetc) | |
(1)供述不能
Ｑ「供述することができないとき」（§321-1）の解釈
→死亡などの例示列挙と同程度の障害があればよい(一時的事由でないことが必要)
(例 記憶喪失・証言拒否でも可)
但し、記憶喚起のための手段を尽くしても功を奏しない場合に限る。
(2)自己矛盾･不一致供述
Ｑより詳細な記述は自己矛盾供述にあたるか。
→当たる場合がある
(理)矛盾とは、異なった結論を導くような、実質的に異なることを指す
ただし
原供述者への反対尋問を履践しうることが条件である。
Ｑ §321-1�△鉢�の特信情況は同じものか
Ｑ 特信情況は証拠能力の要件か証明力の要件か
→証拠能力の要件 (理)特信状況は320条の一環であるから。
Ｑ 特信情況の有無の判断資料
Ｑ§321-1��後段の合憲性
Ｑ 証人尋問後の検面調書
Q 公判廷で有利な証言Ａがなされ、公判廷外で不利な証言Ｂがなされた後、また公判廷で有利な証言＊Ａがなさた。
Ｂは「前の供述」（321-1�◆砲陵弖錣鯔�たすか。
→肯定
(理)
Ａとの関係で、Ｂは前であるから、本要件を満たす。
但し、
作為の介入するおそれがある
そこで、
特信状況が認められるには下記の特別事情が必要である
�仝�判廷の証言に信用性が欠ける、
�∧杆郢里領�会の下で調書が作成されたなど、
Ｑ§321-1��｢不可欠性｣の意味
Ｑ実況見分調書も含むか
→肯定(判例)(田宮)
(理)
検証と実況見分は、強制処分か否かの違いがあるに過ぎない。
書面は正確を期しやすく、専門家による書面で信頼性がある点は同様である。
Q 訓練を受けた専門家による見分書にも準用できるか
→否定
(理)
本条の主体は捜査機関に限られる。
また、
このような書面の一般的な信頼性は捜査機関によるものよりも劣るからである。
Ｑ検証立会人の供述部分の証拠能力
(検証に際しての立会人の指示・説明は調書と一体として証拠能力が認められるか)
立会人の指示・説明の内容，及びいかなる事実を証明するためのものであるかによって異なる。
(1)証拠能力が検証の動機を示したものに過ぎない場合→非供述証拠 (∴証拠能力が認められる場合はある)
→これは発言内容の真実性を証明するものではない。
↓
非供述証拠
この場合の証拠能力の要件は
→調書と一体として扱われる。→調書自体に証拠能力が認められるか否かで決せられる。
(2)指示説明の供述内容を証拠とする場合 →供述証拠
→通常の供述証拠→供述の真実性をチェックする必要性がある。
したがって
立会人が被告人なら →322条，
〃以外なら→321条の要件により証拠能力が認められる。
Ｑ立法趣旨(捜査機関の検証調書(§321-3)と同様に扱った理由)
Ｑ酒酔鑑識カードの証拠能力
Ｑ医師の診断書の証拠能力(Q 本条を準用できるか)
診断書は被告人以外の者の供述を内容とする証拠である。
これは伝聞として例外的に321条以下の要件を満たして証拠能力がある。
そこで，
Q §321-4｢鑑定書｣)に含めてよいか
→鑑定に含めてよい
(理)
(1)§321-4が鑑定書を検証調書に準じて扱う趣旨は
�＼賁臈�知識・経験によって認知・判断した内容が記載されたものであるので， 内容の信頼性が保障されている。
�△�かる事項は複雑で，法廷で陳述されるよりも，書面として提出された方が便宜である。
(2)このような趣旨は診断書にも妥当する
Ｑ ポリグラフ検査 →被験者に対して質問を発し，その返答の際の生理的変化を機械によって記録し，それを分析・検査したもの
１ 捜査方法自体の適否
Q1検査結果回答書の法的性質(Q 供述証拠か非供述証拠か)
(1)非供述証拠説
(理)ポリグラフ検査においては，質問に対して，被験者の答えは必ずしも必要でない。
かつ 採取されるものは生理的変化に過ぎずその性質は非供述証拠である
(2)供述証拠説(田宮)
(理)
Q2 供述証拠だとすると、かかる取調べは、
意に反する供述を強要するものとして，黙秘権(198条2項､311条1項)の侵害になるのではないか
→侵害しない
(理)
真摯な承諾があれば、黙秘権の放棄は可能である
２ 検査結果回答書の証拠能力
Q1 関連性は認められるか(自然的関連性の問題)
→検査結果が信頼性あることがうかがえる場合、証拠能力を肯定してよい。
(理)
�〆亮茲気譴神戸�的変化と被験者の態度との関連性は，科学的には必ずしも明らかとはいえない。
しかし
生理的変化と被験者の態度とは，経験則上得られた一定の関連性が看取できる。
さらに
�∪戸�的変化の採取過程に問題があれば上記前提に欠ける。
しかし
これは他の取調べ・調査にも共通する。
信頼性の要件は→下記事情を総合勘案して決する
�仝〆瑳�(検査官が検査に必要な技術と経験を有する適格者であったこと)
��器械の性能および操作技術からみて検査結果に信頼性があること(経過・結果の忠実な記録がされていること)
�Ｈ鏝骸圓凌搬里覆蕕咾棒鎖西�態が検査を受けるに適した状態にあったこと
後は裁判官による証拠力の評価にゆだね，適切な判断を待つことで妥当な結論を得られる。
Q2 捜査機関の嘱託を受けた鑑定受託者が作成した鑑定書の証拠能力
ポリグラフ検査の回答書は，内容の真実性を証明する証拠として伝聞にあたる。
Q 伝聞法則の例外として許容できるか。
できるなら
Q どの根拠規定により証拠能力が認められるのか
(捜査機関の嘱託による鑑定書について，特例を認める明文はない。)
(1)§321-4準用説(通判)
(理)訓練を受けた専門家による文書で信頼性が高く，刑事手続であることを自覚した正確性などは認められ，これは裁判所が鑑定を嘱託した場合と共通する。
また
鑑定嘱託によらざるをえない(訴追側に裁判官に鑑定請求をする手段がない)
(2)321条1項��説(ワセダ)
(3)§322(田宮)
� �321-1��説 �◆�324説 ��§323�↓Ｆ耽�文書説(判例)(ﾜｾﾀﾞ)
→被告人以外の公判(準備)期日における供述の内容が
�“鏐霓� の供述であるとき → §322準用 (§324-1) ��被告人以外 〃 → §321-1��準用(§324-2)
Ｑ 被告人 の公判(準備)期日における供述の内容が
被告人以外の供述であるとき → 明文の規定なし そこで �� 被告人に不利益なものであるとき→§322-1 �� 〃 利益 〃 →§321-1��
Ｑ 証拠能力が認められるか
→肯定(通判)
(理)
再伝聞は2つの伝聞の複合である。
したがって、
それぞれ、伝聞例外の要件を充足するなら排斥する理由はない。
