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(一)違法性の概念→行為が法に違反すること Edit

1違法性の本質 → 社会的相当性を逸脱した法益侵害 Edit

形式的違法性VS実質的違法性

違法性の実質 → 社会倫理規範に違反した法益侵害にある
(理)刑法の目的は社会倫理秩序を通じた法益保護にあるから,
 
行為無価値論VS結果無価値論、客観的違法性論VS主観的違法性論

2主観的違法要素 Edit

Q1 違法性の有無、程度を決定する上で、主観的な要素を考慮する必要があるか。
 →ある
 (理)ー膣僂鯣獣任靴覆韻譴弌違法か否か判断できない場合は少なくない。
  (猥褻罪と医者の治療行為の区別、通貨偽造罪における行使の目的の有無)
 
  逆に
  内心の状態によて違法性が減少する場合が考えられる。
  (正当防衛における防衛の意思の有無によって、行為の社会的相当性が変化する)

具体例
故意
正当防衛における防衛の意思
緊急避難における避難の意思
被害者の承諾における承諾の認識

3可罰的違法性の理論 Edit

  • 意義
  • 根拠(何故に違法性が阻却されるのか)
    →ー村租違法性論
       刑罰法規は一定の違法性を予定している。
       従って、
       違法性が軽微である場合は違法性阻却され、犯罪は不成立となる
     刑法の謙抑性
  • 有無の判断基準
  • 体系的地位(違法性阻却説 VS 構成要件該当性阻却説)

(二)違法性阻却 Edit

根拠(何故に認められるか) →実質的違法性論

違法性の本質は、社会倫理規範に違反することにあるから、
違法性阻却の根拠は当該行為が社会的相当性を有する点にある

(三)正当行為 Edit

・§35の趣旨
・法令行為
・業務行為
・その他の正当行為

各種のケース(意義・根拠・要件をまとめておくこと)

1 被害者の承諾(特に傷害の場合) Edit

法益の主体である被害者がその者の法益に対する侵害に同意すること

Q1 処罰阻却根拠( 違法性阻却の有無)
→違法性阻却事由
(理)

条文には、同意のないことは要求されていない。
しかし、同意がある場合は傷害行為も社会的相当行為である。

Q2 違法性阻却の要件

 ‘碓佞瞭睛討被害者にとって処分可能な法益であること
 ⊆ら有効な同意をなすこと
 F碓佞蝋坩抻に存在していなければならない。

Q3 いかなる傷害においても同意は有効か
 この点、重大な傷害に対する承諾は無効とする見解がある。
 しかし、傷害行為の一部を同意のみで不可罰として扱うのは困難である。
 従って、
 およそ同意ある以上、すべて処罰されない。
 このように解しても、
 重大な傷害の場合は殺意を認定できるから、不都合はない。

Q4 錯誤に基づく同意の効力

無効説有効説
(理)このような場合は、真実において同意してはいない。法益侵害について意味を認識して同意している以上、同意自体には何ら錯誤がない

|(批)||意味を認識していれば、いかなる同意も有効であると考えるのは極端である。
 
Q5 推定的同意(意識不明の負傷者を医者が手術する行為は、違法性は阻却されるか)
→阻却する
(理)

被害者は同意を与えていないが、事態を正しく認識していれば負傷者は同意したであろう。
このような同意を推定して行う行為は社会的相当性がある

2 推定的承諾 Edit

3 治療行為 Edit

→治療のために医学上一般に承認されている方法によって人の身体に加える侵襲

4 安楽死 Edit

5 自救行為 Edit

→正当防衛を認めるだけの侵害の急迫性・現在性は存在しないが、
  国家機関の救済を待っていては権利の回復が困難になる場合、
  侵害者に対し自ら実力により救済を図る行為
 
Q そのような概念を認められるか
 →一般的には肯定される
 (理)国家機関が法秩序の回復をするいとまがないのは、正当防衛と同じである。
  また
  そのまま放置すれば法が不法を擁護する結果となりかねない。
 
但し、
自力救済の禁止の趣旨を没却するおそれがあるから安易に広く認めることはできない。
 
 次のような厳格な基準のもとで認められる。
 _麌すべき権利が正当であり、
 回復手段が相当性であること
 9餡箸竜澪僂鯊圓弔海箸できないような回復の必要性・緊急性があること
 ぜ救の意思があること(主観的正当化要素)

(四)正当防衛 → 急迫不正の侵害に対してやむを得ずにした行為 Edit

正当防衛
(§36-1)
緊急避難
(§37-1本)
正当化根拠自力救済の禁止 ∴→ 原則として違法
↓しかし
緊急性あり ∴→ 例外として許容
↓ところで
違法性の本質は、法益の侵害
↓∴
保全法益がより大きい場合のみ許容 (優越的利益の原則)

保全利益自己又は他人の
権利
自己又は他人の
生命・身体・自由・財産
緊急性「急迫」「現在の」
〕輯しない不意の攻撃が、現存するか差迫っていること
(容易に回避できないこと)

Q過去の侵害(危難) → ×、Q将来の侵害(危難) → ×
「不正の侵害」 → (不正VS正)「危難」 → (正VS正)
第三者に生じた反撃結果 → Q 正当防衛 → ×、Q 緊急避難 → ×

過剰避難として責任を軽減
要件の外枠(必要性)
(判例では主観的要件)
「防衛するため」「避けるため」)
Q 自招防衛(避難)が許容されるか
Q 偶然防衛(避難)が許容されるか
Q 防衛(避難)の意思の要否
相当性1
(手段の相当性)
「やむを得ずにした行為」
より軽微な手段であること
(必要最小限度性)
他に採るべき手段がないこと
(補充性)
相当性2
(法益の権衡)
「生じた害が避けようとした害の
程度を越えなかったとき」
(§37-1但)
相対的権衡
↑(理)
侵害者の法益は保護要請が減少する
絶対的権衡
↑(理)
正当化根拠がそのまま妥当する
効果(「罰するを得ず」)違法性阻却違法性阻却(判)
(理)
責任阻却では説明できない

) ̄弩衡の要請と矛盾する
他人の権利保全の要請と矛盾する

要件 Edit

  「急迫」とは→法益侵害の危険が切迫していること
  「不正の侵害」とは(対物防衛の評価)
   防衛の意思の要否

「急迫」性の要件 Edit

Q1 攻撃をあらかじめ予期している場合も急迫性は失われないのか。
 急迫性ある侵害とは、予期しない侵害のことを指す。
 しかし、予期によって急迫性が当然に失われるものではない

Q2 行為者が進んでその機会を利用し積極的に相手に加害する意思で侵害に臨んだ場合
 この点、急迫性が失われるとする判例がある。
 しかし、
 急迫性は客観的な状況の問題であるから、
 急迫性の存在は防衛者の意思によって存否が左右されるものではない。
 
Q3 挑発行為がある場合
 急迫性が客観的な状況の問題である以上相手の攻撃が間近に迫っていれば急迫性はある。
 但し、挑発行為による攻撃は、社会的相当性ある行為とは言えない。
 しかも、このような場合を不処罰とするならば、逆に法秩序を乱すことになる可能性がある。
 従って、反撃行為に正当防衛は成立しない。

Q4 喧嘩の場合
一方の攻撃が新たな別個の侵害の開始と認められるなら認める余地がある。

「不正」の侵害→法秩序に違反すること Edit

Q 対物防衛は正当防衛となるか(急迫不正の侵害の「不正」(§36-1)とは刑法上の違法性か。)
→刑法上の違法性に限らない。(動物による侵害に対しても正当防衛は可能)
(理)処罰するための違法と正当防衛が可能かどうかの不正とは別に考える。

「防衛するため」とは(Q 防衛の意思の要否) Edit

 違法性の本質は社会倫理規範に違反する法益侵害またはその危険にある。
 とすれば、
 社会的に相当といえる行為については、違法性が阻却される。
 正当防衛が、処罰を阻却されるのはまさに、社会的相当性ある行為であるからである。
 

 Q 防衛行為が社会的に相当な行為と言いうるには、

  →防衛する意思を必要とする。
  (理)行為は主観と客観の統合体である

                ↓
       内心が違法性に影響を及ぼす(主観的正当化要素を認める)

Q偶然防衛の当罰性
 日頃から気に入らない男を殴る
  → たまたま被害者もまさに殴ろうとしたところだった

(防衛の意思の要否を論証して)
 正当防衛の成立には、防衛の意思が必要である
 従って、
 かかる意思を欠く以上、正当防衛として違法性が阻却されない
 
Q2 防衛の意思の内容として、防衛の意図まで要求されるか。
 思うに、
 防衛行為は興奮・逆上して反射的になされるものである。
 従って、防衛の認識で足りる。防衛の意図までは必要ない。
 すなわち、
 防衛の意思とは、急迫不正の侵害を認識しつつそれを回避しようとする心理状態をさす。
 但し、
 積極的加害意図がある場合、はもはや防衛の意思があるとは言えない。
 侵害を回避しようとする意思すら認められないからである。

Q3 自招の侵害に対する正当防衛の成否(喧嘩と正当防衛)

過剰防衛 Edit

→急迫不正の侵害に対し,防衛の意思で反撃行為を行ったが,その反撃行為が防衛の程度を超えた場合

Q2 類型

防衛行為の結果が他人に生じた場合(例 殴られそうになったので、小石を投げたら近くを通った人に当たった)
→緊急避難
(理)正である者に反撃することで現在の危難を回避したと言うべきである。
また
防衛の意思には避難の意思も含まれる。

Q3 刑の減免の根拠
→違法性も責任も減少する
(理)

ゞ杁涵況においては行き過ぎがあっても強く非難できない。
  一方
不正行為から自分を守る行為である

盗犯等防止法の特則 Edit

(五)緊急避難 Edit

→切迫する危難を避けるために,危難の発生原因とは無関係な第三者の法益をやむなく侵害する行為

正当防衛との異同

根拠(何故に不可罰とされるのか) Edit

違法性阻却説責任阻却説2分説
(理)重要な利益を保全するための
社会的に相当な行為である
(批)‖梢佑遼 ̄廚砲弔い討盒杁淅鯑颪惑Г瓩蕕譴襦(§37本)
しかし、この場合には、期待可能性がないとはいえない。
また
⊃害される法益の価値が、保全される法益より高くても
責任が失われる場合はある。
なのに、法益権衡が要求されている。

成立要件 Edit

現在の危難
補充性
法益の権衡
危難の意思の要否

Q自招危難と緊急避難の成否



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Last-modified: 2009-11-21 (土) 13:26:10 (4079d)